●読経や戒名も「やるやらないは遺族の自由」
──今回のケースは、法的にはどう考えられるでしょうか。
法的にみれば、宗教行事の実施も契約の一種です。読経や戒名(法名)の授与といった給付内容と、その対価としてのお布施について、当事者間の合意によって成立します。
ただし、通常の契約と異なり、内容や金額があいまいとされることが多いのが特徴です。
そのあいまいさにつけ込み、悪徳商法のように「やるのが当たり前」「実施が必須」といった前提で強引に勧誘し、後から高額な料金を請求する契約を結ばせようとするわけです。
しかし、あくまでも契約ですから、実施するかしないかは、遺族の自由です。断ってもかまいません。寺の言い値で支払う必要もありません。
不当に高額だと感じた場合は、その旨を伝えて、適正だと思う金額を提示するなどして、歩み寄りの余地を探りましょう。あっさりと押し切られないことが重要です。
【取材協力弁護士】
大村 真司(おおむら・しんじ)弁護士
広島弁護士会所属。広島弁護士会 非弁・業務広告調査委員会委員長、消費者委員会委員、国際交流委員会副委員長、子どもの権利委員会委員
事務所名:大村法律事務所
事務所URL:http://hiroshima-lawyer.com

