なぜ、今ベトナムなのか
では、なぜ今ベトナムへ向かう人が増えているのでしょうか。その答えは、「一石三鳥」の満足度にあります。たとえば、私自身も訪れて魅了されたダナン。美しいビーチが広がる一方で、車で30分ほどの距離には世界遺産のホイアンがあり、まったく異なる魅力を一度に楽しむことができます。
しかも、ダナンからホイアンまでは配車アプリ「Grab」を使えば、かなり安くすみます。私が訪れた当時は、2000円以内で移動できました。気軽にエリアをまたいで楽しめるのもベトナムの大きな魅力です。
さらに、現地の物価が比較的安いため、食事やスパも“少し贅沢”に楽しめる。移動のストレスを最小限に抑えながら、体験の幅を最大化できるのが特徴です。
つまり、日本からのアクセスの良さに加え、現地での移動効率、そして体験の充実度。このすべてをバランスよく叶えられるのが、いまベトナムが選ばれている理由といえるでしょう。
中でもダナンは、直行便でアクセスでき、空港から市街地までもスムーズ。さらに、マッサージや食事も手頃な価格で楽しめます。「Grab」を使えばタクシー感覚で自由に移動できるため、無駄な時間やコストを抑えながら、密度の高い旅が実現します。
こうした背景から見えてくるのは、「タイパ(タイムパフォーマンス)」を意識した旅のスタイル。限られた時間と予算の中で、いかに満足度を最大化するか——それが、いまの“賢い旅”の選び方なのかもしれません。
顔ぶれにも変化が。賢い旅を選ぶのは40代50代
いま、この“賢い旅”をけん引しているのが、40代〜50代の大人世代です。子育てがひと段落し、自分たちの時間と予算を確保できるようになった層が、この賢い旅にはまっているようです。かつての若い頃のように、ガイドブック片手に一日中歩き回る体力勝負の旅ではなく、直行便で効率よく移動し、その分の余裕を現地での滞在に充てる。たとえば、浮いた予算でワンランク上のホテルに泊まるといった選択です。
実際に、旅行アプリ「NEWT」の利用者の中でも、こうした“効率よく移動し、現地で贅沢に過ごす”スタイルを選ぶ人が増えているようなんです。
背景にあるのは、「モノより体験」という価値観のシフト。単に観光地を巡るのではなく、現地でどんな時間を過ごすのか、どんな体験をするのかに重きを置く“体験消費”へと移行しています。
効率はよく、でも中身は濃く——。そんな旅のスタイルが、2026年のトレンドを象徴しているといえそうです。

