●SNS投稿でも「支払い義務」が生じる可能性
結論からいえば、このような呼びかけは、民法上の「懸賞広告」として有効と評価される可能性がある。
民法529条は「ある行為をした者に一定の報酬を与える旨を広告した者は、その行為をした者に対してその報酬を与える義務を負う」と定めている。
つまり、「リュックを見つけて返す」という条件を満たした人が現れた場合、投稿者は原則として、約束した100万円を支払う義務を負うことになると考えられる。
これは、書面による契約がなくても成立し、SNSでの投稿や口頭での約束でも同様だ。
ただし、懸賞広告は、その行為が完了する前であれば撤回が可能とされている。そのため、今回のように発見前に「諦める」と表明した場合には、支払い義務は発生しない可能性が高まると考えられる。
●通常は「5〜20%」の報労金
なお、落とし物については、遺失物法に基づくルールもある。
同法28条は、落とし物の発見者が請求した場合、落とし物をした人は「物件の価格」の5%から20%の範囲で報労金(謝礼)を支払う義務があると定めている。
ここでいう「物件の価格」とは、返還時点での市場価値を指す。
具体的には、「タブレット端末2台、ゲーム機2台その他」であれば、中古の時価総額が10万円〜20万円程度、報労金はその5%〜20%(5000円〜4万円程度)になりそうだ。

