5.水晶体脱臼

症状
眼球内のレンズである水晶体が、本来の位置からずれてしまっている状態が水晶体脱臼です。
水晶体がずれると激しい痛みや充血が起こることがありますが、無症状のことも少なくありません。
ただし、眼が白濁したり水晶体に揺れがあったりするため、見た目で異変に気がつく場合もあります。そのまま放置すると失明してしまうことが考えられます。
治療法
水晶体が前方に脱臼した場合、緑内障や角膜障害などほかの疾患を引き起こす可能性が高いため、水晶体を摘出する外科治療がおこなわれます。
ただし、水晶体を元の位置に戻せるわけではなく、ほかの疾患の発症や状態の悪化を防ぐためにおこなわれる処置です。
水晶体が後方に脱臼した場合、症状が出ないこともあるため経過観察をおこないながら、前方脱臼を予防するために点眼などの内科治療が施されます。
原因や予防法
遺伝性や先天性の水晶体脱臼の予防は、残念ながらむずかしいと考えられています。テリアやプードル、ボーダー・コリー、ミニチュア・シュナウザーなどの好発犬種の場合は、定期的に眼科の検査を受けておくと安心です。
白内障や緑内障、外傷などが原因の続発性水晶体脱臼の場合は、すぐに検査と適切な治療を始める必要があります。
水晶体脱臼が起こると眼球の異常だけでなく、物にぶつかったりふらついて歩いたりする様子が見られるようになるため、異変を感じたらすぐに動物病院を受診しましょう。
まとめ

犬が失明する要因には、事故や病気、加齢など様々なものが考えられます。
遺伝性疾患や突発的な事故など予防することがむずかしいものもありますが、なかには早期発見・早期治療をすることで失明を防げる場合もあります。
目の状態だけでなく、日頃から愛犬の体や行動には十分注意を払い、少しでも異変を感じたら動物病院に相談するようにしましょう。

