3.近視性デフォーカス理論

周辺部の網膜前方で近視性のデフォーカスが起こると、網膜後方への眼軸伸長の抑制に働くという近視進行抑制に関する考え方の1つ⁶です。
近視リスクを低減するための生活環境と行動習慣
近視の多くは、眼球が前後方向に伸びる「軸性近視」と呼ばれます。
この眼軸の伸びは一度進行すると元に戻らないとされており、強度近視へ進むほど白内障・緑内障・網膜剥離などさまざまな眼疾患の発症リスクが高まることが報告されています⁷。
こうしたリスクを防ぐためには、日常生活の工夫や環境づくりが非常に重要です。
たとえば、屋外で過ごす時間を増やすことは近視予防に有効です。建物の影や木陰など、直射日光を避けた場所でも近視予防に必要な明るさ(1,000ルクス以上)は確保できるとされています。
また、読書やデジタル機器の使用時には、定期的な休憩・適切な視距離の保持・正しい姿勢・十分な照明環境を意識することが推奨されています⁷。
このような小さな習慣の積み重ねが、子どもたちの“見る力”を守る第一歩となります。
光学技術を通じて「見え方」に真摯に向き合ってきた同社は、増え続ける小児近視を社会全体で取り組むべき課題と捉えています。
近視に関する正しい理解を広める取り組みの一環として、同社は先日NHKの番組制作に協力し、2025年12月27日放送の<所さん!事件ですよ。20代でも白内障に!?大事な“目”の話>および2026年3月26日放送の<「きょうの健康」ニュース 「子どもの近視 将来の目を守る最新治療」>に同社製品を提供しました。
今回のレポートの公表に際して同社では、「私たちは、光学設計技術と製品開発を通じて『より良い見え方』を追求し、これからも子どもたちの健やかな視生活の実現に貢献してまいります」とコメントしています。
¹ 文部科学省「令和4年度 児童生徒の近視実態調査 調査結果報告書」
² 文部科学省「令和6年度 学校保健統計(学校保健統計調査の結果)」
³ WILDSOET, Christine; WALLMAN, Josh. Choroidal and scleral mechanisms of compensation for spectacle lenses in chicks. Vision research, 1995, 35.9: 1175-1194.
⁴ MUTTI, Donald O., et al. Accommodative lag before and after the onset of myopia. Investigative ophthalmology & visual science, 2006, 47.3: 837-846.
⁵ Chung, K., Mohidin, N., & O'Leary, D. J. (2002). Undercorrection of myopia enhances rather than inhibits myopia progression. Vision Research, 42(20), 2555-2559.
⁶ WALLMAN, Josh; WINAWER, Jonathan. Homeostasis of eye growth and the question of myopia. Neuron, 2004, 43.4: 447-468.
⁷ 文部科学省「児童生徒の近視実態調査事業近視について解説した資料」
ニコン・エシロール
https://www.nikon-essilor.co.jp/
(マイナビ子育て編集部)

「近くを見る時間が長くなった」「外で遊ぶ時間が減った」という生活全体の変化は大きいですね......。デジタルとうまく付き合いながら子どもの目を守るために、まずは傾向を知ることが第一歩。気になることがあればかかりつけの眼科医に相談してみるのもいいかもしれません。
