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「終わってるよ、警察も検察も」返るはずの猟銃が廃棄、最高裁勝訴のハンター怒り…亡き友の形見だった

「終わってるよ、警察も検察も」返るはずの猟銃が廃棄、最高裁勝訴のハンター怒り…亡き友の形見だった

●返ってきたのは1挺だけ…しかも“魂の銃”が消えていた

もっとも、池上さん本人は「戻った」としているが、その「当たり前」すら完全には回復されていなかった。

取り上げられた猟銃はライフル3挺、散弾銃1挺の計4挺。このうち2挺はすでに「返還」されたことになっているが、持ち主の銃所持が認められない状態だったため、取り扱い資格を持つ地元の銃砲店に預けられた。池上さんは、店に負担をかけたくないとして、いずれの銃も店へ「譲渡」した。

つまり、池上さんは残る2挺について返還を求めていたわけだ。では、4月9日に返還された銃は2挺あったのか。否。北海道警の課長らが持参した銃は、1挺のみ。残る1挺について説明がないまま、謝罪の場は終了した。

その1挺こそ、「銃はハンターの魂」と語る池上さんにとって特別な意味を持つ銃だった。2017年春、若くして亡くなった登山家であり猟師の知人から託されたライフルだ。

最後に面会が叶った際、病床の友に「使ってくれないか」と請われ、その場で「わかった、人のために役立たせてもらう」と約束を交わした。仮にほかの3挺が戻らなくとも、その1挺だけでも返してもらわなくてはならなかった。

公開謝罪から一夜明けた4月10日、代理人の中村弁護士が、銃を保管しているという札幌地検に問い合わせた。その4日後、返ってきたのは、耳を疑うような衝撃的な回答だった。

「適正に廃棄しました」

理由は「所有権放棄書へ署名をもらった」ため。では、その「所有権放棄書」を見せてほしいと求めると、「不起訴記録なので閲覧・謄写はできません」というのだ。

そもそも池上さんが、いつ放棄に同意したのか、実際に破棄されたのはいつごろなのか聞いても「お答えできない」ということだった。

●不起訴のあとも「返してくれ」と求めていたのに

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裁判で問題となったヒグマの駆除行為があったのは、2018年8月。警察はその2カ月後に突然、池上さんに銃刀法違反や鳥獣保護法違反などの容疑をかけ、猟銃4挺を押収した。

事件は翌年春に書類送検されたが、札幌地検滝川支部の出した結論は、不起訴。上に引いたやり取りで検察の担当者が「不起訴記録」という言い回しを使っているのは、つまりそういうことだ。

廃棄されたとみられる銃は、持ち主の池上さんの思い入れが深い1挺であるのみならず、捜査機関にとっても不起訴事件の重要な証拠品となる1挺だった。中村弁護士から検察の報告を伝え聞いた池上さんは「私が放棄に同意するわけがない」と怒りを込める。

「同意なんてするわけないことは、先方もよく知っているはず。不起訴が決まった直後の2019年3月に、私は自ら旧砂川署へ赴いて『鉄砲を返してくれ』と頼んでるんですよ。しかし先方は『不起訴といっても起訴猶予とかのケースもあるから…』とか言って返還を拒んだ。

少なくともその時点で、私が銃を返してもらいたがっていると認識できていたはずでしょう。それをどうしたら『放棄書に署名』なんてできるんですか。もし事実だとしたら、警察や検察はこちらに十分な説明をせずに『騙し討ち』で書類にサインさせたことになる。詐欺ですよ」

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