●解決策は「地道に対処」その理想的な手順
──では、どのような手順で対応するのが安全でしょうか。
特効薬・ウルトラCのような解決策はありません。地道に手順を踏むことが、最も安全な方法です。
まず必要なのは、所有者の特定です。
「防犯登録番号」のシールが貼られていれば、警察に照会します。自転車に氏名や住所が書かれている場合は、その情報も手がかりになります。近隣住民に情報提供を呼びかけることも有効です。
所有者が特定できない場合には、遺失物として警察に届け出ることも検討します。その際は、自転車の状態や放置場所を詳しく説明し、写真などの記録を残しておきましょう。
警察から指示された期間は、破損や盗難に注意しながら保管してください。 所有者の特定の有無にかかわらず、現行法では所有権保護が強いため慎重な手順が不可欠です。
●正規の手順を踏み、管理権者と連携する
──自治会だけで判断しないほうがよさそうですね。
はい。管理組合や管理会社など、団地の管理権限を持つ主体に相談し、正式な手続きとして進めてもらうことが大切です。
具体的には、次のような流れが考えられます。
(1)管理組合や管理会社に相談する
(2)撤去予定日、猶予期間、連絡先、処分方法を明記した「予告」を自転車に貼る
(3)掲示板やポスティング、会報などで住民に周知する
(4)写真を撮り、周知や対応の経緯を記録する
(5)警告期間後も引き取られない自転車については、警察に盗難車かどうかを照会する
(6)管理組合・管理会社が、自治体の担当部署や専門業者に相談し、管理規約などに基づいて処分を進める
自治会や個人が、勝手に廃棄したり、売却したりすることは避けるべきです。
法的リスクを避けるためには、必ず正規の手順を踏み、管理権者と連携して対応することが重要です。
【取材協力弁護士】
瀬戸 仲男(せと・なかお)弁護士
アルティ法律事務所代表弁護士。大学卒業後、不動産会社営業勤務。弁護士に転身後、不動産・建築・相続その他様々な案件に精力的に取り組む。我が日本国の歴史・伝統・文化をこよなく愛する下町生まれの江戸っ子。
事務所名:アルティ法律事務所
事務所URL:http://www.arty-law.com/

