「心筋梗塞」を疑ったら病院到着”何分以内に検査”が行われる?前兆症状も医師が解説!

「心筋梗塞」を疑ったら病院到着”何分以内に検査”が行われる?前兆症状も医師が解説!

心筋梗塞を疑われる前兆症状

心筋梗塞は、発症の数日から数週間前に、何らかの前兆を感じる方が少なくありません。これらの兆候は不安定狭心症とよばれる状態で、血管が完全に詰まる一歩手前のサインです。早期に異変に気付き、適切な処置を行うことで心筋の壊死を未然に防ぎ、予後をよくするために重要です。
ここでは、見逃してはいけない代表的な前兆症状について解説します。

胸の圧迫感や痛み

心筋梗塞の兆候として代表的なものが胸痛です。胸の中央付近が締め付けられるような感覚(絞扼感)や焼けるような痛み(灼熱感)、あるいは重いものが乗っているような圧迫感として現れます。これらの痛みは20分以上持続することが特徴で、安静にしていても治まらない場合は、すでに心筋梗塞へと移行している可能性が少なくありません。
注意すべき点として、高齢の方や糖尿病の持病がある方は神経の働きが低下しているために、胸の痛みを明確に感じない無症候性心筋虚血を起こしていることもあります。後に、陳旧性心筋梗塞(OMI)として発見することも珍しくありません。痛みがなくても、呼吸困難感や冷や汗といったほかの症状がみられる場合は、速やかな確認が必要です。

激しい頭痛

心筋梗塞において、胸部以外の場所に痛みが生じる現象を放散痛とよびます。左肩や左腕、顎などに痛みが出ることは珍しくありません。場合によっては、首から後頭部にかけての激しい痛み、顔面の違和感として現れることもあります。これまでに経験したことのないような不自然な痛みが上半身に広がる場合は、単なる肩こりや頭痛と自己判断せず、心臓の異変を疑う視点を持つことが大切です。

嘔気や嘔吐

心筋梗塞に伴う吐き気は、冷や汗を伴うことが大きな特徴です。単なる胃腸の不調であれば胸の重苦しさや冷や汗を伴うことは稀ですが、心筋梗塞の場合はこれらの症状が同時に現れる傾向にあります。突然激しい吐き気に襲われ、同時に息苦しさや冷や汗がみられる場合は、一刻を争う事態であると認識し速やかに医療機関への連絡を行いましょう。

心筋梗塞の治療方法

心筋梗塞の治療における大きな目的は、一刻も早く詰まった血管を開通させ、心筋のダメージをできるだけ抑えることです。病院に到着してから治療開始までの時間をいかに短縮できるかが、その後の経過を左右する重要な要素となるでしょう。初期対応としては、MONAとよばれる処置が行われます。

・モルヒネ(M)
・酸素投与(O)
・血管を広げる硝酸薬(N)
・血栓を防ぐアスピリン(A)

の頭文字をとったもので、再灌流療法を行うための準備として重要です。

血栓溶解療法

血栓溶解療法は、血管を塞いでいる血栓を薬で溶かす治療方法です。血栓溶解剤を点滴にて投与し、血流の再開を図ります。カテーテル治療が可能な病院への搬送に時間がかかる場合や、発症から間もない段階で速やかな処置が必要な場合に、検討されます。
ただし、現在の国内の医療現場ではカテーテル治療が選択されることが多く、実際に血栓溶解療法が行われるケースはほとんどありません。

カテーテル治療

経皮的冠動脈インターベンション(PCI)はカテーテル治療ともよばれる治療方法です。手首や足の付け根から細い管を差し込み、血管の詰まった部分をバルーンで膨らませたり、網目状のステントを留置したりして血流を確保します。ガイドラインでは病院到着から90分以内に処置を完了させることが推奨されており、心筋の壊死が進む前に血流を再開させることで心機能の低下を抑え、良好な経過を期待できるようになります。

冠動脈バイパス手術

冠動脈バイパス手術は、詰まった血管の先に新しい血液の通り道(バイパス)を作る手術です。足の静脈や胸の動脈など、患者さん自身の健康な血管の一部(グラフト)を使用し、バイパスを作ります。カテーテル治療では対応が困難な病変や複数の血管に広範囲の狭窄、左冠動脈主幹部に狭窄病変がある場合は、バイパス手術を行うことが推奨されています。

配信元: Medical DOC

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