1.猫が顔を洗うと雨になる?
「猫が顔を洗うと雨になる」と聞いたことはありますか?猫の行動で天気を占う習慣は、江戸時代以前からはじまったと考えられています。
いまほど精密な天気の予測ができなかった時代、農家や漁師など天候が死活問題だった人々は、空の様子や動物の動きによる天気の予測を頼りにしていました。その中のひとつが、猫の毛づくろいです。もちろん、これらには現在でも科学的な根拠はないものの、生理学的にはその理由が推測されています。
ひとつは、湿気が高くなると被毛が水分を含んで重くなり、不快感が生じるため、解消のためにせっせと毛づくろいをするのではないかということ。
もうひとつは、被毛に湿気を含むために、体についたノミが活発になり、取り払おうと熱心な毛づくろいにつながるというものです。ひと昔前までは、猫は外にいたのでノミもついていたのでしょう。
これらは猫の行動学というよりも、物理学的に被毛のケラチンが吸湿することや昆虫学からノミの活動湿度がもとになっている事実なのです。
2.黒猫は不吉?幸運?
黒猫が不吉かどうかのジンクスは、歴史的・宗教的な背景による文化的差異が大きく影響しています。
西欧で不吉とされるのは、1233年にローマ教皇グレゴリウス9世が異端カルトを断罪した文書内に、「カルトが黒猫を崇拝していた」という記述が発端だといわれています。猫自体が問題ではなく、異端カルトに付随した嫌悪が黒猫に向かったというのが本当のところです。
対照的に日本では、黒猫は魔除けや商売繁盛の福猫として大切にされてきました。街灯のない時代、夜になれば漆黒の闇。その闇に溶け込む黒猫の瞳がピカリと光ります。このような猫の身体特徴から、黒猫には他の色の猫にはない力があると信じられ、病魔や災厄を払う幸運の象徴として信仰の対象となったのです。
日本以外のアジアやエジプト、イギリスでも黒猫は幸運とされています。日本同様、暗闇で目だけが光って見えることやネズミ捕りの功績などが混じった信仰ではないかと考えられています。

