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実は7割の子どもがサイズ間違い!? 間違った靴選びが招く一生モノの恐ろしい足トラブル

子どもの靴選び、どれほど重きを置いていますか? 幼少期は特にすぐサイズアウトしてしまうため「なるべく大きいサイズを……」と考えがちです。が、靴選びが子どもの骨格形成や運動機能に大きな影響を及ぼすことを知ったらーー。正しい靴の選び方や履き方、足のための買い替えサインを、アキレスのシューフィッターさんに聞きました。

お話をしてくださった方

林 達夫 さん
(アキレス/上級シューフィッター)

渡邉 岳慶 さん
(アキレス/シューフィッター)

足育の啓発活動で「子どもの7割が大きな靴を履いていることが判明」

ーー入園、入学、進級のこの時期、子どもの靴を買い替えるご家庭も多いかと思います。そんなとき、ついつい「すぐにサイズアウトしてしまうから」と大きめサイズの靴を買いがちですが……どう思われますか?

林達夫さん(以下、林) アキレスは2013年に「足育(そくいく)宣言」をして以来、小学校などで足育の啓発活動を行っています。

アキレス公式サイトに掲載された「足育宣言」

その際、用意した足型測定シートを使って「足の長さを測ってみようか」とお子さまに促すんですね。そうすると、たとえば測って20cmだった子どもに靴のサイズを確認してもらうと「22cmを履いています」とか、そんなふうに自分の足に対して大きな靴を履いている子どもが、だいたい7割くらいいるんです。

ーー7割! やはり大多数の子どもが大きめを履きがちなんですね。

林 そもそもなぜ啓発活動を始めたのかというと、私たちは「瞬足」という子ども靴を作っている関係で、お子さまの足を見る機会が非常に多いんですね。そんな中で、トラブルを抱える手前、という感じの足が一定数見受けられるんです。そこで、子ども靴を作っているメーカーとして、足の健康を育むための啓発活動をしていくことが重要なんじゃないかと「足育」活動を行っています。

ーーどういった足のトラブルが見受けられますか?

渡邉岳慶さん(以下、渡邉) 主に、外反母趾、浮き指、扁平足です。中でも浮き指が多いですね。

左から、外反母趾(悪化するとヘルニア、顎関節症、頭痛、腰痛、ひざの痛みなどの症状が起こることも)、扁平足(土ふまずのアーチ部分が正しく形成されないため、バランスがとりにくく転倒しやすくなる)、浮き指(まっすぐ走れない、すぐ転倒する、姿勢への悪影響、などに繋がる場合もある)

林 浮き指は、感覚ですが全体の8割くらいでしょうか。

渡邉 合わない靴を履いていたり、運動不足だったり、いろいろな要素が組み合わさって増えている傾向にあるなと、啓発活動や測定会などをやっていて感じます。

ーー浮き指になるとどうなるんでしょう。

林 歩行の際にしっかりとした歩行がしづらい、バランスが取りづらい、力が入りにくくなる、といったことで、大人になってからもトラブルになりやすいんです。お子さまの足は大人と違い成長の過程にあり、不安定な状態なんですね。そんな時期にきちんとした靴を選びきちんとした靴の履き方をしないと、こうしたトラブルにつながりやすくなってしまうんです。お子さまの足は1年で1cm伸びると言われているので、買い替えもたいへんかと思いますけど。

ーーだからこそついつい大きめの靴を買ってしまうんですよね。

林 すぐ大きくなっちゃうから大きい靴を、と思うのも頷けますが、きちんと履いていればまだいいんです。でも特に男の子は面ファスナー(バンド)で止めたまま脱いだり履いたりして、ささっと校庭に遊びに行っちゃうじゃないですか。

ーーそうですね、いちいち結んだり止めたり、外したりしないんですよね。

林 そうするとどうしても、大きい靴をさらにゆるく履いている状態になってしまうんです。

ーー大きい靴は、特にどんなトラブルを呼びやすいですか?

林 ハンマートゥというトラブルがありまして、大きい靴を履いていると、靴が脱げないようにと無意識に靴の中で足の指をぎゅっと縮めてしまって、指が曲がったまま固定されちゃうんです。

足の指の関節が曲がってしまうハンマートゥ。進行すると痛みが悪化し、歩行障害が生じることもある

林 これはきちんとした靴を履くようになれば治るので、足に負担をかけない靴選びや履き方をしてほしいと思います。一方で小さい靴を履いているお子さまの場合、子どもは足の神経が未発達なので、「痛い」「キツイ」という感覚が大人と比べて鈍いんです。だからこそ、大人の方が定期的にチェックしてあげることが大切ですよね。

ーーこうした講義をすると、子どもたちからはどんな反応が返ってきますか?

林 「自分の足って思ったより小さいんだ! 」と、びっくりされていますね。そして、正しい履き方を初めて知るお子さまも多いです。講義を受けた日の下校時、正しい履き方を意識して履いてもらったり、「今日聞いたことをお父さんやお母さんにも話してね」と伝えています。大人も子どもも、靴選びの基準と正しい履き方は同じですからね。

ーー小学生に対しては講義を通じて直接促すことができますが、未就学児はいかがでしょう。

林 乳幼児期は「ちゃんとした靴を選ぼう! 」とガチガチになる必要はないように思います。靴業界には「足と靴と健康協議会(FHA)」という団体があり、そこでは幼少期からしっかりとした靴選びなどを意識することを啓発していますが、いまの時代は共働きが主流ですし、逐一子どもの靴をチェックするというのはなかなか難しいことです。歩く時間が増えるのが小学生になってからなので、しっかりとしたチェックは小学校入学あたりから始められるといいかなと思います。

ーーそのあたりは肩の力を抜いていいんですね。

林 そもそも親御さん自身、正しい靴の履き方をされている方ってほとんどいないと思うんです。多くの方がゆるく履いている状態なんですよね。まずは大人が普段の生活の中で正しい履き方の見本を示すことが重要かなと思います。

ーー小さい頃は素直に話を聞いてくれる一方、小学校中学年以降はなかなか見本も見てくれなさそうですが、どうしたらいいでしょうか。

林 小学校で講義をやるときは、トラブルが生じた足の写真をスクリーンに映すんですが、バンっと映すとみんなちょっと怖がるんです。あんまり怖がらせるのもよくないですが、最終手段として印象に残るのかなと思います。

渡邉 また、「しっかり履いた方が足が速くなるよ」「大会で最高のパフォーマンスが出せるよ」と人参をぶら下げるのも効果的かもしれません。きちんと履くだけで走り方が本当に変わりますから。さきほどお伝えしたように、紐やバンドが緩んでいると、靴の中で足が動いてしまうのでふんばる力が出なかったりするので、パフォーマンスに影響してくるのかなと思います。

ーー実際に、きちんとした履き方を覚えた前後で、違いを実感したことはありますか?

林 講義を受けたあとにスポーツテストを行った学校から、講義以降、体育の授業を始める前に正しい靴の履き方を実践するようになったことで「スポーツテストの結果が伸びた」「怪我の数が減った」という話は聞いたことがあります。

配信元: マイナビ子育て

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