老健にかかる費用の目安

老健は公的な介護保険施設であり、入居時に費用は必要ありません。要介護度や施設の区分、加算の有無などでかかる費用は変わってきます。一方、所得や預貯金に応じた減免制度などもあります。
老健の入所時と月額費用の目安
老健の入居時に、一時金などの費用は必要ありません。介護度、住環境、世帯所得や預貯金、利用者の負担割合によって決定します。個人によって異なりますが、月額費用の目安は10〜15万円程度と考えられます。
月額費用には以下が含まれます。
自己負担分の施設サービス費
自己負担分の居住費
自己負担分の食費
自己負担分の加算費用(場合による)
日常生活費
日常生活費や美容費などの日常生活費は、実費負担です。日用品費は施設によって金額が設定されますが、ここでは約10,000円として計算します。
施設サービス費は施設の形態や住環境、職員の配置と要介護度、利用者の負担割合で決定されます。同じ要介護1でも、施設サービス費は施設区分で異なります。要介護度が高いほど費用は高めです。
また、夜勤職員配置加算や在宅復帰支援加算、認知症ケア加算など各種の介護サービスを利用した場合は加算費用がかかります。
具体例を挙げてみます。
要介護3の方が在宅強化型(ii)のユニット型個室を利用し、自己負担割合が1割、加算費用なしの場合、費用の目安は
施設サービス費1,018円×30日+居住費2,066円×30日+食費1,445円×30日+日用生活費10,000円=145,870円です。
費用に影響する要素
老健の費用を左右する要素はいくつかありますが、大きく影響するのは施設の種類と所得による減免の有無です。
4人部屋などの多床室は居住費が安く設定されていますが、ユニット型個室はプライバシーが確保される一方で、費用が高額になります。また、超強化型など施設自体のランクによっても金額が変わります。
負担限度額認定(補足給付)は、費用の減免制度です。住民税非課税世帯など所得の条件を満たす場合、申請すると食費と居住費の上限が引き下げられて自己負担を大幅に軽減できます。入所手続きの際に自治体の窓口で確認し、該当する場合は認定証を取得しましょう。
さらに、高額介護サービス費制度で1ヶ月の自己負担額に上限が設けられているため、経済的な負担を軽減する仕組みがあります。
まとめ

老健(介護老人保健施設)は、単なる高齢者施設ではなく、利用者が再び自分らしい生活を取り戻すためのリハビリがメインの施設です。入所条件が定められていますが、リハビリによって生活の質が向上し、介護負担が軽減されるメリットは大きいものです。退所後に自宅で暮らせるように、目標をもって利用しましょう。
参考文献
『老人保健施設制度の展開と評価』(国立社会保障・人口問題研究所)
『老健施設とは』(全国老人保健施設協会)
『介護老人保健施設(参考資料)』(厚生労働省)
『療養病床の概要』(厚生労働省)
『介護事業所・生活関連情報検索サービスにかかる利用料』(厚生労働省)
『どんなサービスがあるの? – 介護老人保健施設(老健)』(厚生労働省)
『介護老人保健施設(老健)とは』(公益財団法人長寿科学振興財団)
『介護老人保健施設(改訂の方向性)』(厚生労働省)
『介護老人保健施設の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準について (老企第44号)』(全国老人保健施設協会)

