体内のコルチゾール値が低くなるとどんな症状が現れる?

コルチゾールが不足すると、副腎機能低下の状態となり、全身のエネルギー代謝や循環機能に影響が及びます。症状は一つではなく、複数が組み合わさって現れることが多く、見逃されやすい点に注意が必要です。
身体のだるさを感じる
全身の倦怠感が持続し、十分に休んでも回復しにくいのが特徴です。朝から体が重い、日中も活動量が落ちるといった形で気づかれることがあります。軽度であれば水分や塩分補給、無理のない休養で一時的に楽になることもありますが、改善しない場合は内科や内分泌内科での評価が望まれます。発熱や強い脱力を伴う場合は早めの受診が必要です。
意識せず体重が減る
食事量が変わらないにもかかわらず体重が減少することがあります。背景には食欲低下や代謝異常があり、進行すると筋肉量の減少も目立ってきます。急激な体重減少や倦怠感を伴う場合は、単なる生活習慣の問題と考えず医療機関での精査が重要です。目安としては、1年前よりも5%程度体重減少がみられる際は注意が必要です。数週間で明らかな減少がある場合は、早めの受診を検討します。
食欲がなくなる
消化機能の低下や全身のだるさにより、食事量が自然に減っていくことがあります。軽い段階では消化のよい食事を少量ずつ摂ることで対応できますが、食事がほとんど取れない状態が続く場合は注意が必要です。脱水や低栄養につながるおそれがあり、内科または内分泌内科での相談が勧められます。
血圧が低くなる
コルチゾールの不足により血管の反応性が低下し、血圧が下がりやすくなります。立ち上がったときのふらつきやめまいとして現れることが多く、日常生活に支障をきたすこともあります。水分や塩分の補給が一時的な対処になりますが、繰り返す場合や失神を伴う場合は速やかに医療機関を受診することが重要です。
血糖値が下がる
糖新生が十分に行われなくなることで低血糖が起こりやすくなります。冷や汗、手の震え、動悸などの症状のほか、重症では意識がぼんやりすることもあります。症状が出た際は速やかに糖分を補給することが重要ですが、再発を繰り返す場合は原因検索が必要です。内科や内分泌内科での評価を受けるようにします。
コルチゾール値に異常があるとどんな病気になりやすい?

コルチゾールの分泌が多すぎたり少なすぎたりすると、体のさまざまな働きに影響が出ます。こうした変化の背景には特定の病気が隠れていることもあり、症状の組み合わせから気づくことが重要です。
クッシング症候群
コルチゾールが多くなりすぎることで起こる病気で、副腎や脳の一部にできた腫瘍、またはステロイド薬の長期使用などが原因となります。顔が丸くなる、体重が増える、お腹まわりに脂肪がつきやすい、血圧が高くなるといった変化がみられます。皮膚が薄くなり、あざができやすくなることもあります。治療は原因に応じて手術や薬の調整を行います。こうした体型や体調の変化が続く場合は、早めに内科や内分泌内科で相談することが大切です。
アジソン病
アジソン病は、副腎の働きが低下し、コルチゾールが十分に作られなくなる病気です。原因としては自己免疫や感染などが知られています。全身のだるさや体重減少、食欲低下、血圧低下などがみられ、皮膚や歯ぐきの色が濃くなることもあります。治療は不足しているホルモンを薬で補う方法が基本となります。発熱や強いストレスがかかる場面では症状が急に悪化することがあるため、体調変化には注意が必要です。疑わしい症状がある場合は、内科や内分泌内科での診察を受けるようにします。
続発性副腎皮質機能低下
コルチゾールの分泌を指示する脳の働きが低下することで起こる状態です。下垂体や視床下部などの脳の病気やけが、あるいはステロイド薬を長期間使用した後などにみられることがあります。主な症状は、だるさや食欲低下、血圧低下、低血糖などで、日常生活の中で少しずつ進行することもあります。アジソン病と異なり、皮膚の色の変化は目立たないことが多いです。治療は原因への対応とホルモン補充が中心となります。症状が続く場合は、内科や内分泌内科での評価が必要です。

