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阿部慎之助監督「逮捕」報道、警視庁は広報なし…「捜査関係者によると」が生む危うさ

阿部慎之助監督「逮捕」報道、警視庁は広報なし…「捜査関係者によると」が生む危うさ

5月25日夜、プロ野球・巨人の阿部慎之助監督が長女への暴行容疑で逮捕されたと、テレビや新聞が一斉に報じた。

ただ、この逮捕について、警視庁は正式な発表をしていない。各社の情報源として並んでいたのは「捜査関係者によると」だ。

この表現が出てきたとき、読者は少し立ち止まって考える必要がある。(弁護士ドットコムニュース・一宮俊介)

●すべての逮捕が「警察発表」されるわけではない

警察は通常、誰かを逮捕した際に、被疑者の名前や住所、被疑事実などを記載した情報を記者クラブ加盟メディアに提供する。

しかし、すべての事件が発表されているわけではない。共犯者の存在が疑われる事件や性犯罪などでは、発表されなかったり、逮捕から時間を置いて公表したりするケースも珍しくない。

一方、メディア側も、発表された逮捕事案をすべて報じるわけではない。知名度や公益性、社会的関心などを踏まえ、ニュース価値を判断して報道している。

●TBS報道の数分後、他社も追随

速報を確認できるサイト「Ceek.jp News」で、「阿部 逮捕」と検索すると、最初に報じたのはTBSで、5月25日午後10時24分だったことがわかる。

注目すべきなのは、その表現だ。TBSは「警視庁が発表した」とは書かず、「捜査関係者によりますと」として、阿部さんの逮捕を伝えていた。

そのわずか5分後にフジテレビとNHK、9分後にテレビ朝日、24分後に共同通信──というように、各社が相次いで後追いした。

いずれも情報源は「捜査関係者」。中には、警察が正式発表した事案とも読める書き方をしている社もあった。

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弁護士ドットコムニュースが5月26日、警視庁に確認したところ、阿部さんの事件については「広報なし」と説明を受けた。

記者クラブの世界では、警察発表前の逮捕情報を独自に報じることは「スクープ」「特ダネ」とみなされやすい。

今回のケースも、巨人監督という知名度の高さから、TBSの速報を受けて他社が一気に後追いした可能性が高い。

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