●捜査機関のリーク、静岡地裁「広報にも寄与し得る」
捜査機関による“リーク”をめぐっては司法判断も出ている。
静岡県に住む男性が、逮捕される時の様子を事前に情報を得ていた静岡放送(SBS)に撮影・報道されたとして、SBSや静岡県などを訴えた裁判で、静岡地裁は2025年10月、県警による逮捕情報の事前提供について次のように判断した。
「警察の活動を広く市民に知らせる広報にも寄与し得るという正当な目的の下に行われたとうかがわれることにも鑑みれば、これが不当なリーク、即ち公務員の秘密漏洩に当たるという原告の指摘も当たらないというべきである」
一方で、判決は「情報の取扱いを報道機関の健全な良識に委ねることも許されるべき」とも指摘した。
つまり、警察だけでなく、情報を受け取るメディア側にも強い自律が求められているといえよう。

●「捜査関係者によると」が生む危うさ
本来、警察が正式に発表すべき事案を、「捜査関係者」という匿名情報源によって流通させる慣行は、権力側の“意図”に報道が利用される隙を生む。
「捜査関係者によると」という一文を見たとき、その情報は誰の責任で発信され、誰が検証できるのか──。読者にもそこを問い続ける視点が求められている。

