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寝たきり度とは?評価基準の見方と介護での活用方法を徹底解説!

寝たきり度とは?評価基準の見方と介護での活用方法を徹底解説!

介護保険制度のなかで、本人の身体状態をあらわす指標として欠かせないのが寝たきり度です。介護の現場では日常的に使われる言葉ですが、正式名は障害高齢者の日常生活自立度といい、厚生労働省によって厳格な評価基準が定められています。適切な介護ケアにとって重要なもので、ただベッドに寝ているかどうかを判断するだけのものではありません。
本記事では、寝たきり度と要介護認定の違い、評価のポイント、具体的な活用方法を解説します。

小田村 悠希

監修社会福祉士:
小田村 悠希(社会福祉士)

・資格:社会福祉士、研修認定精神保健福祉士、介護福祉士、福祉住環境コーディネーター2級
・経歴:博士(保健福祉学)
これまで知的障がい者グループホームや住宅型有料老人ホーム、精神科病院での実務に携わる。現在は障がい者支援施設での直接支援業務に従事している。

寝たきり度とは

寝たきり度とは

寝たきり度とは、高齢の方の日常生活自立度の程度を表すものです。介護保険制度や医療の現場で日常的に使われています。まず、正確な定義と制度上の位置づけを知っておきましょう。

寝たきり度の正式名称

寝たきり度の正式名称は、障害高齢者の日常生活自立度です。平成3年、当時の厚生省によって作成されました。障害のある高齢の方がどの程度自立して日常生活を送れるかをJ、A、B、Cと大きく4つのランクに分けて評価します。現在は厚生労働省が項目を定めており、介護現場や医療機関など、さまざまな場面で活用される評価です。

参照:『障害高齢者の日常生活自立度(寝たきり度)』(厚生労働省)

認知症高齢者の日常生活自立度と併せて活用され、身体と精神の自立度の両面から適切な介護の方向性を決定します。生活の質(QOL)と社会との関わりをわかりやすくして、適切な介護ケアが決定されます。

寝たきり度の評価では、できる能力を判定するのではなく、実際の生活状態を評価するのが原則です。調査時の様子から判定基準を参考に評価を行いますが、補装具や自助具などの器具を使用した状態であっても構いません。

要介護認定との違い

寝たきり度と間違えやすい制度に、要介護認定があります。要介護認定は介護が必要な程度を判定し、区分を決定する一連の流れをいいます。食事や入浴、排泄、着替え、問題行動の対応など、介護にかかる時間や手間を客観的に表したものです。

一方、寝たきり度は身体的な日常生活の自立度を評価するための基準で、要介護認定の判断材料になります。調査票にも記入欄が設けられており、主に外出の頻度や移動能力を評価するものです。

例えば、要介護3は日常生活でほぼ全面的な介護が必要とされる状態ですが、身体的に元気な方は寝たきり度が低くなる場合もあります。要介護度と寝たきり度のランクの高さは、必ずしも一致しません。

要介護認定は介護の手間や時間を客観的な評価、寝たきり度は移動能力などの身体状態を示す指標です。異なる視点から評価したものだと知っておきましょう。

寝たきり度はどのように評価されるのか

寝たきり度はどのように評価されるのか

寝たきり度の判定は、単なる主観ではなく一定のルールに基づいて行われます。寝たきり度の評価は、誰によって、いつ、どのような視点で行われるのか解説します。

評価を行う職種とタイミング

寝たきり度の評価は、主に要介護認定の調査時に行われます。評価を行うのは、認定調査員と呼ばれる専門職や主治医です。認定調査員は、以下の条件を満たす方が対象となります。

ケアマネジャー

介護に関わる実務経験が5年以上の医療または福祉に関する専門的知識を有する人
(医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、介護福祉士、視能訓練士、義肢装具士、歯科衛生士、言語聴覚士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、栄養士、管理栄養士または精神保健福祉士)

認定調査に従事した経験が1年以上の人

参照:『介護保険法施行規則(平成十一年厚生省令第三十六号)』(厚生労働省)

認定調査員は要介護認定の申請時に高齢の方の自宅を訪問し、本人や家族に対して聞き取り調査や動作の確認などで判定します。一方、主治医は、主治医意見書に医学的な見解で現在の自立度を記載します。レントゲンや血液データなどの検査結果や日頃の診察での動作などから判断する立場です。

認定調査は、一度行ったら終わりではありません。適宜現状把握のために再評価が行われます。例えば、要介護度の区分変更や介護保険施設へ入所するとき、ケアマネジャーがケアプランを更新するとき、訪問看護師や理学療法士がリハビリ計画を立てるときなどです。

評価時の具体的なチェックポイント

寝たきり度の評価では、主に移動能力、日常生活動作、介護の必要性がポイントになります。本人が普段の生活でどのくらい自力で動けるか、などの実態を評価するもので、「頑張ったらできる」ような瞬間的な能力を見るわけではありません。

具体的なチェックポイントは、以下のとおりです。

外出の頻度

屋内での移動:自力でどの程度の移動ができるか

食事や排泄の場所:ベッドの上か、ベッドから離れた場所か

座位の保持:介助なしに車いすに座っていられるか

寝返り:自力で寝返りをうてるか

調査の際、特に注目するのは自力で移動できる範囲です。自分の意思で外出できるか、自力で歩けるか、食事や排せつの場所まで移動できるか、ベッドから離れて椅子に座っていられるか、などの点です。

これらは、本人の身体的な問題だけでなく、意欲や住環境にも大きく左右される項目です。判定の際は、家族から見た普段の様子も聞き取り、判断材料にします。
もし調査のときにできなかった動作でも、調査日より過去1週間程度に多く見られた状況や日頃の状況も考慮されます。

評価が変わるケースと見直しのタイミング

寝たきり度は流動的です。以下のようなタイミングで見直しが必要です。

リハビリの効果が表れたとき

福祉用具を導入したとき

疾患の悪化後や、治療した後

住環境が変わったとき

介護者の体制が変わったとき

例えば、脳卒中の発症後や骨折による入院後などは寝たきり度のランクが下がることがあります。また、適切なリハビリで屋内移動ができるようになったり、車椅子の導入で外出頻度が増えたりするとランクが上がることがあります。

このように、利用者の能力をできるだけ活かしながら生活機能の維持や改善を図るためには、寝たきり度の見直しが必要です。

配信元: Medical DOC

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