発症前からチェック! 糖尿病になりやすい人の3つの特徴
編集部
発症前の段階で防ぐために、糖尿病になりやすい人の特徴を知っておきたいです。
舛森先生
注意してほしい3つの特徴をご紹介します。
1つ目は「脂肪肝」です。
肝臓は通常800キロカロリー分のエネルギーを蓄えられます。しかし、脂肪肝の人肝臓はすでに脂肪で満杯になっている(フォアグラ状態)ため、余った糖分を溜め込めず血液中に漂って血糖値が上昇してしまいます。放置すると肝硬変から肝臓がんに至る恐れもあるので、糖尿病予防のためにも改善が必要です。
2つ目は「血糖値を上げやすい薬を飲んでいること」です。代表的なのは経口のステロイドや免疫抑制剤、一部の精神科の薬、利尿薬などです。(塗り薬や吸入タイプのステロイドは直ちに影響しません)。薬の量は少ないに越したことはないので、主治医と相談して減らせないか検討してみてください。
3つ目は「食事を食べる順番」です。空腹時に炭水化物(糖質)を多く含む食品から食べると、血糖値が急上昇し、その後急降下する「血糖値スパイク」が起きて血管を傷つけます。
血糖値スパイクの予防には、野菜から食べる「ベジファースト」が有効です。食物繊維が炭水化物の吸収を穏やかにしてくれます。また、一口20回噛む、白米やうどんなどの白い炭水化物ではなく、玄米やそばといった茶色い「GI値の低い食べ物」を選ぶといった工夫を取り入れることもお勧めです。
【知っておきたい最新情報】「血糖値が上がりにくい食べ物」、ガイドラインでも正式に推奨
2024年、日本糖尿病学会の糖尿病診療ガイドラインが5年ぶりに改訂されました。今回の改訂で、血糖値が上がりにくい食べ物(低GI食:玄米、そばなど)を選ぶことの有効性が正式に推奨されています。また、座りっぱなしの時間を減らすことの重要性も新たに強調されました。食べる順番を変える、食材を少し意識する、30分に1回立ち上がる――。いずれも今日からできることばかりです。まずはひとつ試してみましょう。
食事は採血の「何時間前」がよい? 早期発見のための”裏ワザ”
編集部
健康診断の数値以外に、自分が糖尿病予備軍かどうかを早期に発見する方法はありますか?
舛森先生
”裏ワザ”を紹介します。血液検査を受ける際、あえて「採血の2時間前に食事をとっておく」ことです。
通常、健康診断の採血は空腹時に行います。しかし糖尿病になる手前の段階では、普段の血糖値は正常でも、食後だけ血糖値が高くなる「食後高血糖」という予兆が起こることが分かっています。あえて採血の2時間前に食事を摂ることで、食後高血糖に気づき、「もしかして予備群かも?」と早期発見につながる可能性があります。
病院でも「75gOGTT」という、75gの砂糖水を飲んでから時間を追って血糖値を測る精密検査があります。健康診断でHbA1cの数値を毎年チェックしつつ、心配な人はこうした食後高血糖を見逃さないための工夫をしてみてください。早期に予兆をキャッチできれば、糖尿病の発症およびその合併症を防ぐことができます。

