味噌を使用する時の注意点

塩分の過剰摂取に配慮
味噌は塩蔵によって保存性を高めている調味料であるため、どうしても一定の食塩が含まれます。一般的な辛口の淡色味噌の場合、食塩濃度は約12%前後です。一般的な味噌汁1杯(みそ約15g使用)を作ると、摂取する食塩量は約1.9gとなります。厚生労働省が定める「日本人の食事摂取基準(2025年版)」における1日の食塩摂取目標量は、成人男性7.5g未満、成人女性6.5g未満です。健康管理の観点から、1日に何杯も味噌汁を飲んだり、多量の味噌を用いると塩分過多につながるリスクがあるため、1日の食事全体における食塩量を意識し、使用量や回数を調整することがおすすめです。
具材を工夫して栄養のバランスを
味噌の食塩が気になる場合は、調理の段階で「具材選び」を工夫することも重要です。例えば、他の食品と比較しカリウムが多く摂取できる食材(ほうれん草、小松菜、かぼちゃ、春菊、芋類、わかめ、ひじきなど)です。カリウムは体内のナトリウムとのバランスを正常に保ち、余分なものの排出を助ける重要な働きをします。先の食品を「具だくさん」にすることで、1杯あたりの汁そのものを自然に減らすことができ、無理なく美味しい「減塩」に近づきます。
味噌の栄養素を効率的に摂取する方法

一品で完結「おかず味噌汁(具だくさん)」
味噌で補いきれない「食物繊維・ビタミンC・カルシウム」などの栄養素を、具材によって補完できます。例えば、豚肉や鶏肉、鮭や豆腐でたんぱく質をプラスし、ごぼう、にんじん、大根などの根菜類、椎茸やしめじなどのキノコ類をたっぷり入れた「豚汁」や「けんちん汁」などにすれば、それ一品で主要な栄養素を網羅できる立派なおかずになります。具材から出る出汁によって、味噌の量が少なくても旨味を感じられます。
「発酵食品×食物繊維」の相乗的な組み合わせ
体内環境へのアプローチをより強めたい場合は、味噌と同じ発酵食品である「酒粕(さけかす)」を少量混ぜ「粕汁」にしたり、食物繊維が特に豊富な「ネバネバ食材(なめこ、オクラ、長芋など)」や、海藻類(ワカメ、めかぶ、もずく)を具材に選んだりするのがおすすめです。味噌由来の微生物や代謝産物と、食物繊維が合わさることで、お互いの特徴を引き立て合います。
加熱しない献立
味噌を加熱しないメニューを食卓に組み込むことも良いです。例えば、味噌に少量のマヨネーズやごま油にすりごまを加え「ディップソース」、茹でたイカやわけぎを、味噌、酢、みりん(または砂糖)で和えた「酢味噌和え」、焼いた魚のほぐし身、きゅうり、大葉、豆腐を冷たい出汁と味噌で合わせる「冷や汁(宮崎県の伝統料理)」などもおすすめです。

