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手フェチ歓喜!「手」が美しくて見惚れる名画【美術館を楽しむコツ】

手フェチ歓喜!「手」が美しくて見惚れる名画【美術館を楽しむコツ】手フェチ歓喜!「手」が美しくて見惚れる名画【美術館を楽しむコツ】

触れるか触れないか絶妙な手…ルネサンスの巨匠ラファエロ

ラファエロ《小椅子の聖母》ラファエロ《小椅子の聖母》, Public domain, via Wikimedia Commons.

ラファエロは、レオナルド・ダ・ヴィンチなどと並ぶルネサンス三大巨匠のひとり。彼が活躍したのは、美術において古代ギリシャの彫刻のようなリアリティが重視された16世紀のルネサンス期のことでした。

美男子で人当たりも良かったラファエロは非常にモテたらしく、多くの女性と関係を持っていました。女性を描くのもうまく、優しさと愛に満ちた聖母子の絵画が数多く残っています。

ラファエロ《ヒワの聖母》ラファエロ《ヒワの聖母》, Public domain, via Wikimedia Commons.

《ヒワの聖母》は、ラファエロによる聖母子像のひとつ。マリアは左手で本を持ちつつ、右手はヨハネの背中に回されています。ヨハネをたしなめるような様子の手ですが、触れ方に迷いも感じる微妙な瞬間です。

ラファエロ《ヒワの聖母》(部分)ラファエロ《ヒワの聖母》(部分), Public domain, via Wikimedia Commons.

ヨハネは画面右側のキリストに対し、ゴシキヒワという鳥を差し出しています。ゴシキヒワは磔刑を暗示するモチーフ。つまり、絵画では赤ん坊のキリストですが、いずれ十字架にかけられるという未来を示しています。

ラファエロ《ヒワの聖母》(部分)ラファエロ《ヒワの聖母》(部分), Public domain, via Wikimedia Commons.

マリアは無邪気な2人のたわむれを愛おしく思いつつも、我が子キリストに忍び寄る危険を予見しハッとしたのではないでしょうか? ヨハネに触れる手には、すでに決まっている未来の災難からキリストを遠ざけたい、という母としての悲痛な願いが見え隠れしているように見えます。

祈る手で神の領域に達したカルロ・ドルチ

カルロ・ドルチは、17世紀半ばのフィレンツェで活躍した画家です。敬虔なキリスト教信者で、宗教画を中心に活動しました。

カルロ・ドルチ《悲しみの聖母》カルロ・ドルチ《悲しみの聖母》, Public domain, via Wikimedia Commons.

東京・上野の国立西洋美術館で見られる《悲しみの聖母》は、傑作として特に名高い作品です。背景は暗く、うしろから強い光で照らされる聖母マリア。肌と青色の衣だけが浮かび上がるシンプルな構成ですが、マリアの悲痛な表情に胸をえぐられます。

カルロ・ドルチ《悲しみの聖母》(部分)カルロ・ドルチ《悲しみの聖母》(部分), Public domain, via Wikimedia Commons.

加えて、「手」の表現も抜きん出て美しい逸品。ふっくらと柔らかそうに描かれた滑らかな肌に、震えない手フェチはいないのでは…。血管が透けているのか少し青みがかった肌の色や、力が強すぎず弱すぎずちょうど良い具合に手を握るポーズなど、完璧に計算された絵画です。

カルロ・ドルチ《受胎告知の天使》カルロ・ドルチ《受胎告知の天使》, Public domain, via Wikimedia Commons.

ドルチが活動していたバロック期は、明暗のコントラストが強く劇的な絵画が好まれていました。画面の派手さに目が行きやすいものの、ドルチのように肌の柔らかさをうまく表現した画家も多くいます。

なお、彼は遅筆で寡作と言われたようですが……1作あたりの完成度を見れば、時間がかかるのは納得ではないでしょうか?

配信元: イロハニアート

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