●司法試験に活きた「人生で一番ハードな半年」
司法試験の勉強では、「自分に適性があるか、一度で見極めようと思っていた」という。
「それでダメなら諦められるくらい、集中して勉強しました」
その土台になったのが、看護学生時代の実習経験だった。
「看護実習では、毎朝7時半に病棟へ行き、実習後も深夜まで記録の記述と勉強が続きます。しかも、高齢者、小児科、急性期、慢性疾患、訪問看護と、実習先が2〜3週間ごとに変わるんです」
環境が変わるたび、初対面のスタッフと信頼関係を築かなければならない。
「たとえるなら、新入社員が2〜3週間ごとに別の会社へ移り、そのたびにゼロから人間関係をつくるようなものです」
振り返れば、人生でいちばんハードな時期だったが、その経験は、司法試験にも活きたという。
「ストレスをどう乗り越えるか。限られた時間でどう集中し、合理的に勉強するか。看護実習で鍛えられたことが、司法試験合格にもつながったと思います」
●「法律だけでは見えない部分」がある
司法修習を終えた白鳥さんは、東京弁護士会が支援する弁護士法人東京パブリック法律事務所に入所。今年で13年目になる。
「いくつか事務所を見学しましたが、東京パブリック法律事務所は、前職が公務員だった自分には親和性が高いと感じました」
法律事務所には、離婚や破産など、さまざまな相談が寄せられる。その背景には、メンタル面や知的な部分、身体面で何らかの疾患を抱えているケースも少なくないという。
「法律だけでは見えない部分があります。相談者の状態を総合的に見る感覚は、保健師や看護師の経験が活きていると思います」
所属する事務所について、同じ志を持つ仲間がいることも大きいと白鳥さんは続ける。
「同僚たちが親切に、丁寧に仕事をしている姿を見ると、自分もしっかりやろうと思えます」

