性犯罪のリスクが高い場所や状況は?

――夏に向けて薄着になる季節、子どもが性被害に遭わないために親が気をつけることはありますか?
舟生 夏は暑いので、冬と比べるとどうしても肌の露出が多くなります。汗をかいたり、水遊びをしたりと、着替えの機会も増える季節です。昔は外で子どもを着替えさせることは珍しくありませんでしたが、今は小さい子であっても外で着替えさせないようにすることが大切です。更衣室がある場所では、必ずそこで着替えるようにしましょう。
また、スマートフォンなどカメラの存在にも注意が必要です。遠くから撮影している人がいる可能性もありますので、必ず周囲の状況を確認することです。子ども自身にも「こういうことには危険がある」という意識を持たせることが重要です。「プライベートゾーン」について、年齢に応じて伝えることも欠かせません。自分の体の大事な場所は人に見せない、ということを繰り返し話してください。
――具体的に注意が必要なのはどんな場所でしょうか。
舟生 性加害に限らずあらゆる犯罪に共通しますが、悪意のある人は人目を嫌います。人が見ていない場所でことを起こそうとするんですね。
たとえば、ショッピングセンターのトイレや公園のトイレは、人がいない時間帯があったり、中に入ると外から様子が分からなかったりします。そういう場所に子どもを1人で行かせないことは基本中の基本です。
――トイレ以外でも注意が必要な場所はありますか?
舟生 狭くて見通しの利かない場所です。通路の奥や公園の茂みなど、周囲から視線が遮られる場所、いわゆる死角です。そうした場所に子どもだけで行かないようにすることが重要です。
時間帯では、下校時間帯や塾の帰りなどの夕方。子どもが1人で行動する時間が増えると、リスクも高まります。
年齢別に考える、子どもへの伝え方

――未就学児には性被害のリスクについてどんなふうに伝えるといいでしょうか?
舟生 水着などを着ると、子どもは喜んで「見て、見て!」と人に見せたい気持ちになることもあります。ただ、知り合いだけの安心な場と、不特定多数の大人がいる場は違うということは、伝える必要があるかもしれません。
小さい子にも怖がらせすぎずに伝える工夫が必要です。じっと見ている人がいたら、急に服を脱いだり、そこで着替えたりしないようにしようね、という伝え方がいいでしょう。
――絵本や動画を使って教えるのは効果がありますか?
舟生 とても有効だと思います。今は絵本や動画でも性教育についてわかりやすく教えられるものがあります。
子どもは「何が怖いのか」「何が危ないのか」を知らないことが多いです。どんなことが危ないことかを知ること自体が大切ですし、怖いことや危ないことをされたときに「イヤだ!」と言っていいことも知っておく必要があります。絵本や動画で、そのような認識を持っているだけで、万が一のときの行動はかなり変わるでしょう。
