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介護の寝たきり度|ランクの違いや判定基準、状態に応じたケアと予防のポイントとは

介護の寝たきり度|ランクの違いや判定基準、状態に応じたケアと予防のポイントとは

寝たきり度は介護の場面で、本人がどの程度動けるのか、どのような介助が必要なのかを考えるうえで参考にしています。
ただし、寝たきり度は寝たきりかどうかだけを見るものではありません。外出できるか、日中にベッドから離れて過ごせるか、車いすへの移乗ができるか、寝返りができるかなど、普段の生活状態をもとに判断されます。
この記事では、寝たきり度の基本的な考え方、ランクごとの判定基準、要介護認定での使われ方、状態に応じたケアのポイントを解説します。

稲木 康平

監修作業療法士:
稲木 康平(作業療法士)

出身大学:金沢大学

経歴:回復期病棟で約9年ほど、患者様やご家族様のニーズに合わせたリハビリテーションを実施する。また、数多くの患者様に対して、退院後に快適な生活を過ごされるための自宅の環境調整や、介護サービスの提案、家族指導も行ってきた。

資格:作業療法士免許、医療経営士3級

寝たきり度(障害高齢者の日常生活自立度)とは

寝たきり度(障害高齢者の日常生活自立度)とは

寝たきり度は、高齢の方が日常生活をどの程度自立して送れているかを示す指標です。ここでは、寝たきり度の基本的な考え方や、要介護認定での使われ方について解説します。

寝たきり度とは何か

寝たきり度は、障害のある高齢の方の日常生活の自立度を、生活の状態に応じて分類するものです。大きくは、生活自立、準寝たきり、寝たきりという考え方で整理され、実際にはJ・A・B・Cのランクで表されます。おおまかな目安は、次のとおりです。

ランク 状態の目安

ランクJ 何らかの障害はあるものの、日常生活はほぼ自立しており、独力で外出できる状態

ランクA 屋内での生活はおおむね自立しているが、外出には介助が必要な状態

ランクB 屋内での生活にも介助が必要で、日中もベッド上で過ごすことが多い状態

ランクC 1日中ベッド上で過ごし、排泄・食事・着替えなどにも介助を要する状態

この分類は、本人がどこまでできるかという能力だけでなく、実際の日常生活でどのように過ごしているかをみて判断します。

参照:『障害高齢者の日常生活自立度とは』(健康長寿ネット)

要介護認定での使われ方

要介護認定では、本人の心身の状態や介護の手間を把握するために、さまざまな情報が確認されます。そのなかで、寝たきり度は、日常生活でどの程度の移動支援や介助が必要かを把握するための参考情報になります。

ただし、寝たきり度だけで要介護度が決まるわけではありません。要介護認定は、身体機能、認知機能、生活動作、医療的な管理の必要性、介護にかかる手間などを総合的にみて判定されます。寝たきり度は、その方の状態を理解するための一つの指標と考えるとよいでしょう。

認知症高齢者の日常生活自立度との違い

寝たきり度と似た言葉に、認知症高齢者の日常生活自立度があります。どちらも介護の現場で使われる指標ですが、みているポイントが異なります。

寝たきり度は、主に身体機能や移動の状態をみます。一方、認知症高齢者の日常生活自立度は、認知症による症状や行動、意思疎通の難しさなどが、日常生活にどの程度影響しているかをみます。

そのため、介護は寝たきり度と認知症高齢者の日常生活自立度の両方をみながら、本人に必要な支援を考えることが大切です。

参照:『認知症高齢者の日常生活自立度』(厚生労働省)

寝たきり度のランクと判定基準

寝たきり度のランクと判定基準

寝たきり度は、生活の自立度に応じてJ・A・B・Cのランクに分けられます。ここでは、それぞれのランクの状態や、介助の目安について解説します。

ランクJ:生活自立

ランクJは、何らかの障害などはあるものの、日常生活はほぼ自立しており、独力で外出できる状態です。生活範囲が屋外にも広がっている点が特徴です。
ランクJは、さらに以下の2つに分けられます。

J1:交通機関などを利用して外出する

J2:隣近所へなら外出する

この段階は、身の回りのことはおおむね自分で行えることが多い一方、転倒予防や体調変化への注意は必要です。無理に介助を増やすよりも、本人ができる活動を続けられるように見守るようにします。

参照:『障害高齢者の日常生活自立度とは』(健康長寿ネット)

ランクA:準寝たきり

ランクAは、屋内での生活はおおむね自立しているものの、介助なしには外出しない状態です。いわゆる準寝たきりにあたります。
ランクAは、さらに以下の2つに分けられます。

A1:介助により外出し、日中はほとんどベッドから離れて生活する

A2:外出の頻度が少なく、日中も寝たり起きたりの生活をしている

ランクAでは、室内での生活をできるだけ保ちつつ、日中にベッドから離れて過ごす時間を確保することが重要です。活動量が減ると筋力や体力が落ちやすくなるため、本人の状態に合わせて、移動や外出の機会を無理なく作ることが支援のポイントです。

参照:『障害高齢者の日常生活自立度とは』(健康長寿ネット)

ランクB:寝たきり・座位可能

ランクBは、屋内での生活に何らかの介助が必要で、日中もベッド上での生活が主体となる状態です。ただし、座位を保つことはできます。
ランクBは、さらに以下の2つに分けられます。

B1:車いすに移乗し、食事や排泄はベッドから離れて行う

B2:介助により車いすに移乗する

この段階は、ベッド上で過ごす時間が長くなるため、褥瘡や筋力低下、関節拘縮などに注意が必要です。一方で、座位を保てる場合は、車いすへの移乗や食事・排泄の場面でベッドから離れる機会を作ることが、生活機能の維持につながります。

参照:『障害高齢者の日常生活自立度とは』(健康長寿ネット)

ランクC:寝たきり・重度

ランクCは、1日中ベッド上で過ごし、排泄、食事、着替えに介助を要する状態です。寝たきり度のなかでも、介助の必要性が高い段階です。
ランクCは、さらに以下の2つに分けられます。

C1:自力で寝返りをうつ

C2:自力では寝返りもうてない

ランクCは、身体の清潔保持、排泄介助、食事介助、体位変換など、生活全体にわたる支援が必要です。家族だけで対応すると負担が大きくなりやすいため、訪問介護や訪問看護、福祉用具などを組み合わせて支援体制を整えるとよいでしょう。

配信元: Medical DOC

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