絶食となり、空腹との戦いがスタート
翌朝、豪雨の中病院に飛び込むと、体温計を渡されました。自覚はないけど、熱もあったみたいで、隔離診察へ。思い当たる節は疲れ、冷え、そして、前日に食べたかなり賞味期限の切れたチョコケーキ。へろへろでも口は回るので、とうとうと語る私にお医者さんの一言。
「思い当たる節いっぱいあるねえ」
ぐうの音も出ない。そして、とどめの一言。
「2、3日は絶食して、ひたすらおとなしくしていてください」
ガガーーン。
翌日は友人と出かける予定だったのに、今絶食って言った? わたくしって食いしん坊なんですけど? パスタとか食べたいんですけど?
頭の中は不満が渦巻いていますが、何しろ熱は出ているし、体はしんどい。飴と、水分以外は禁止。それからゆっくり消化の良いもの食べていくという指示はごもっともです。
友人に謝罪とキャンセルの連絡をし、薬を流し込んでベッドに倒れこみました。
素揚げした夏野菜をたっぷり添えたカレーの夢を見る
ひたすらに、寝ました。だってそれしかできないわけで。スマホも見られないほど消耗していたので、寝る、寝る、横になる、寝る。人間って大人になってもこんなに寝れるんだと思いました。疲れも相当溜まっていたんでしょう。
あめちゃんとポカリを流し込みつつ、トイレと部屋を往復する以外は重力に逆らうこともなく、横になっていました。
びっくりするくらい、食べ物の夢ばっかり、見る……。
もっとも強烈だったのは、オクラとナス、トマト、かぼちゃを素揚げにして添えてある、お肉のたっぷり入った夏野菜カレーの夢。ああ、おいしかったなあ……。起きた時の情けなさと空腹といったらなかったです。
こういうときって初恋の人とか出てくるんじゃないんですの?オール食べ物! 今回使っている写真は、ほとんど過去に食べて、夢に出てきたものシリーズです。
体調の心配をして母が連絡をくれましたが、返信がすべて「おなかすいた」しか言えなかった。いやはや、己の食い意地をなめくさっておりました。
禅語に「本来無一物(ほんらいむいちもつ)」という言葉がありまして、「無一物」として、お茶の稽古や茶会でよく軸がかかっています。
ざっくり言いますと「本来は何もないのだ」という意味なのですが、「人間は無……しょせん欲望を宿した器に過ぎない……」という、のたうちまわりながら謎の境地に至り、なおかつ、おなかがすいていました。
こんな大型連休の過ごし方は初めてです。

