パーキンソン病で幻覚が起こる原因

原因は、病気の進行に伴う脳内の神経変性(ドパミン神経だけでなくほかの神経系の障害)に加え、抗パーキンソン病薬(レボドパやドパミン作動薬など)が関与すると考えられています。
パーキンソン病により幻覚が生じるケース
病気の進行に伴い脳内の神経の働きが変化し、非運動症状として実際にはいない方が見える、壁や床の模様がヒトや虫に見えるなどの幻覚(主に幻視)が現れることがあります。このような幻覚は、特に発症から数年経過した進行期や高齢の方で起こりやすいとされています。
パーキンソン病の治療薬によって幻覚が生じるケース
レボドパ製剤やドパミンアゴニストなどでドパミンを補う治療により、脳内のドパミンが過剰な状態になることで、実際にはないものが見える・聞こえるなどの症状が出ると考えられています。特に塩酸アマンタジン、モノアミン酸化酵素-B(MAO-B)阻害薬、ドパミンアゴニスト、抗コリン薬は幻覚・妄想が出やすい薬とされており、高齢の方や認知症を合併している方では少量でも症状が出やすいため、薬の種類や量の慎重な調整が大切です。
パーキンソン病の幻覚の治療法

まず原因となっている抗パーキンソン病薬の種類や量を見直し、減量・変更などの調整が基本です。それでも症状が強い場合には、抗認知症薬や抗精神病薬などを併用しつつ、環境調整や睡眠・体調管理もあわせて行っていきます。
パーキンソン病による幻覚の治療法
まず原因となっている抗パーキンソン病薬を見直し(原則として最後に追加した薬から少なくする)、精神症状を起こしやすい薬から順に減量・中止して、可能であればレボドパ中心のシンプルな処方に調整します。
服薬による幻覚への対処法
服薬による幻覚への対処は、自己判断で薬を減らしたり中止したりせず、まず主治医にいつから・どの薬を増減してから・どのような幻覚が出ているかを具体的に伝えての相談が大切です。医師の管理のもとで、必要に応じて幻覚を抑える薬(例えばコリンエステラーゼ阻害薬や運動症状を悪化させにくい非定型抗精神病薬クエチアピンなど)を慎重に少量併用しながら、睡眠や体調・環境(照明など)を整えて様子をみていきます。

