「健康診断でLDLコレステロールが高い」と指摘されたら毎月の“薬代”はいくら?

「健康診断でLDLコレステロールが高い」と指摘されたら毎月の“薬代”はいくら?

医療費を抑えるためにできること

脂質異常症の治療は長期にわたることが多いため、日々の工夫で医療費の負担を軽減することができます。代表的な方法を3つ紹介します。

■ ジェネリック医薬品を活用する

薬代を抑えるうえで最も効果が大きいのが、ジェネリック医薬品の活用です。ジェネリック医薬品は先発品と同じ有効成分で同等の効果が認められた薬でありながら、価格は先発品の3〜5割程度に設定されています。スタチン系薬のジェネリックは種類が豊富で、多くの薬局で取り扱いがあります。年間の節約額は薬の種類や用量によって異なりますが、10,000〜20,000円になることもあります。診察時や薬局で「ジェネリックに変更できる薬はありますか」と確認するだけで手続きが完了します。

■ 生活習慣の改善で薬の種類・量を見直す

食事内容の見直し(飽和脂肪酸・糖質・アルコールの摂取を減らし、食物繊維・青魚を増やす)、適度な有酸素運動(週150分程度のウォーキングなど)、禁煙といった生活習慣の改善は、LDLコレステロールや中性脂肪の数値改善に直接効果があります。生活習慣の改善によって薬の種類や量を段階的に減らせた場合、薬代の節約につながります。医師と相談しながら、無理のない範囲で取り組みましょう。

■ オンライン診療の活用

数値が安定している安定期には、オンライン診療(スマートフォンやパソコンを使った遠隔診療)を活用できる医療機関が増えています。通院にかかる交通費や移動時間を削減できます。ただし、定期的な血液検査は対面での採血が必要です。完全に通院をなくすことはできませんが、「対面+オンライン」を組み合わせることで、通院の回数や交通費を減らすことができます。かかりつけ医に相談してみましょう。

知っておきたい公的制度

脂質異常症の治療費を軽減するために活用できる公的制度がいくつかあります。いずれも申請が必要なものが多いため、早めに確認しておきましょう。

■ 高額療養費制度(こうがくりょうようひせいど)

高額療養費制度とは、1ヶ月(月初めから月末まで)に支払った医療費が一定の自己負担限度額を超えた場合、超えた分が後から払い戻される仕組みです。たとえば年収370〜770万円程度の方(70歳未満)の場合、月の自己負担上限は約87,430円が目安です(医療費総額によって変動します)。安定期の外来通院のみでは上限に達することはほぼありませんが、入院・手術が必要になった場合に大きな助けとなります。同じ月に複数の医療機関にかかった費用を合算して申請することもできます。申請窓口は、会社員の方は勤務先の健康保険組合または協会けんぽ(全国健康保険協会)、自営業や無職の方はお住まいの市区町村の国民健康保険担当窓口です。なお、あらかじめ「限度額適用認定証」を医療機関の窓口に提示することで(マイナ保険証を利用してオンライン資格確認を受ける場合は提示不要)、はじめから自己負担限度額までの支払いで済み、高額を立て替える必要がなくなります。マイナ保険証の場合は事前申請も不要で、高額療養費の事後申請自体が不要になるというメリットもあります。入院や高額な治療が見込まれる場合は、事前に加入している保険者へ申請しておくと安心です。※高額療養費の自己負担限度額は2025年12月に国の見直しが決定され、2026年夏以降、所得に応じて段階的に引き上げられる予定です(具体的な金額は今後確定)。

■ 医療費控除(いりょうひこうじょ)

医療費控除は、1年間(1月〜12月)に支払った医療費の合計が10万円(または総所得金額等の5%のいずれか低い方)を超えた場合、超えた分を所得から差し引ける税制制度です。通院のための交通費(電車・バス代)、薬局での薬代も対象となります。複数の家族分の医療費をまとめて申請することも可能です。年間を通じて複数の医療機関に通院している方は、領収書を保管しておき、翌年の確定申告時にまとめて申請しましょう。申請窓口は管轄の税務署またはe-Tax(インターネット申告)です。

■ 特定健診・特定保健指導(とくていけんしん・とくていほけんしどう)

特定健診とは、40〜74歳の医療保険加入者を対象に、脂質異常症や糖尿病・高血圧など生活習慣病の早期発見を目的として実施される健康診断のことです。血液中のLDLコレステロール・HDLコレステロール・中性脂肪の値もこの検査で確認できます。費用は加入している保険者によって異なりますが、無料または低額(数百円〜2,000円程度)で受診できます。検査の結果、生活習慣病のリスクが高いと判定された場合には「特定保健指導」が提供されます。特定保健指導とは、管理栄養士や保健師などの専門家が食事・運動の改善を個別にサポートしてくれる無料のプログラムです。申請窓口は加入している医療保険の保険者(健康保険組合・協会けんぽ・市区町村など)です。

配信元: Medical DOC

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