「健康診断でLDLコレステロールが高い」と指摘されたら毎月の“薬代”はいくら?

「健康診断でLDLコレステロールが高い」と指摘されたら毎月の“薬代”はいくら?

放置するとどうなる?治療継続が大切な理由

脂質異常症はいわゆる「サイレントキラー」と呼ばれるように、長年にわたり自覚症状がないまま動脈硬化を進行させます。LDLコレステロールが高い状態が続くと、血管壁に少しずつプラークが形成され、あるとき突然破裂して血栓が生じます。この血栓が心臓の血管(冠動脈)を詰まらせると急性心筋梗塞、脳の血管を詰まらせると脳梗塞が発症します。
心筋梗塞や脳梗塞は突然発症するため、発症した際の医療費や生活への影響は計り知れません。脳梗塞後は長期のリハビリが必要になることも多く、入院・外来・介護を含めた総費用が数百万円規模になることも珍しくありません。「薬を飲んで数値が落ち着いているから大丈夫」という状態を長く維持し続けることが、将来の高額な医療費を防ぐうえで最も重要です。脂質異常症と診断されたら、主治医や医療ソーシャルワーカーに費用の見通しや利用できる制度を早めに確認することをお勧めします。医療ソーシャルワーカー(いりょうそーしゃるわーかー)とは、医療機関に配置されている社会福祉の専門家で、医療費の相談・制度の案内を無料で行っています。なお、脂質異常症が進行して慢性腎臓病となり透析が必要になった場合は、「特定疾病療養費制度」が適用されます。透析の医療費は月約40万円程度ですが、特定疾病療養受療証を取得することで自己負担は月1万円(一定以上の所得がある方は2万円)に抑えられます。申請窓口は加入している健康保険の窓口です。

編集部まとめ

脂質異常症の治療費は、安定期の外来通院であれば月3,000〜7,000円程度に収まることが多く、ジェネリック医薬品の活用によってさらに費用を抑えることができます。一方で放置して合併症が発症した場合は高額な治療費が発生するため、自覚症状がなくても継続して治療に取り組むことがとても重要です。

安定期の月々の費用目安はクリニック+薬局合わせて3,000〜7,000円程度(3割負担)

ジェネリック医薬品に変更することで薬代を先発品の3〜5割程度に抑えられる

急性心筋梗塞や脳梗塞などの合併症が発症すると、1入院で26〜45万円規模(3割負担の場合)の費用が発生することも

高額療養費制度・医療費控除・特定健診などの公的制度を積極的に活用しよう

費用面の不安は、医療ソーシャルワーカーへの相談で解決できることが多い

脂質異常症と診断されたら、主治医に費用の見通しと利用できる制度を確認することが大切です。「薬の種類をジェネリックに変えられるか」「高額療養費制度はどのように申請するのか」といったことは、遠慮なく聞いて問題ありません。費用の見通しが立つだけでも、治療は続けやすくなります。

治療費の不安を抱えながら通院を続けることは、精神的な負担にもなります。生活習慣の改善と薬物療法を上手に組み合わせながら、担当医や医療ソーシャルワーカーとともに長期的な治療計画を立てていきましょう。

※本記事の情報は2026年5月時点のものです。診療報酬・薬価・制度の内容は変更になる場合があります。個別の費用については、受診する医療機関にご確認ください。

配信元: Medical DOC

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