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「急性心筋梗塞」の詰まった部位で”心電図”がどう変わるかご存じですか?症状も医師が解説

「急性心筋梗塞」の詰まった部位で”心電図”がどう変わるかご存じですか?症状も医師が解説

【部位別】急性心筋梗塞の心電図変化

冠動脈は左冠動脈と右冠動脈に分かれます。左冠動脈は前下行枝や対角枝、回旋枝、鈍縁枝です。右冠動脈は後下行枝と鋭縁枝に分かれます。急性心筋梗塞を起こした場合、心電図検査はとても有用です。またどの部位で梗塞が起きているか大まかに診断ができます。急性心筋梗塞の典型的な心電図では、まずT波増高が起こりST上昇が続き、やや遅れて異常Q波が出現し、STの回復とともに陰性T波および冠性T波が出現します。ここでは部位別の急性心筋梗塞の心電図変化の特徴を解説していきましょう。

前壁中隔梗塞の場合

前壁中隔梗塞の場合、左冠動脈前下行枝が閉塞し、前壁中隔が虚血状態になります。前壁中隔梗塞ではV1〜V4、前側壁梗塞ではV3〜V6でのST上昇がみられます。

側壁梗塞の場合

側壁梗塞は、前下行枝または回旋枝が閉塞し、左室外側壁が虚血となる状態です。側壁梗塞では I、aVL、V6でST上昇がみられます。

下壁梗塞の場合

下壁梗塞では、主に右冠動脈が閉塞し、左室下壁が虚血となります。下壁梗塞ではII、III、aVFのST上昇と、対側のI、aVL誘導におけるST部分の低下が認められます。

後壁梗塞の場合

後壁梗塞の場合、左室の後側つまり前壁の裏側なのでST上昇が見られないタイプの心筋梗塞です。通常のI、II誘導心電図では、後壁を直接見る誘導がないためST上昇がみられません。心電図の変化は対側変化としてV1、V2でのST低下がみられます。多くは回旋枝の分枝が閉塞しています。

右室梗塞の場合

右室梗塞は、下壁梗塞に合併する例がほとんどで胸部ST上昇が見られないことが多いようです。V4Rを中心として、1mm以上のST上昇があれば心電図上右室梗塞と診断できます。

心電図以外の急性心筋梗塞の診断方法

急性心筋梗塞が疑われる場合に行われる、心電図以外の検査です。心電図の結果と血液検査や心臓エコー、心臓カテーテル検査を行い、総合的に急性心筋梗塞の診断をします。

血液検査

血液検査は早期診断や発症時期の特定、梗塞量の推定と、再疎通の判定に有用です。CKのピーク値は心筋の壊死量を推定することができ、CK-MBは心筋に多く含まれることから上昇により心筋が障害されていると診断できます。また心筋線維が障害されるとトロポニンT、トロポニンIおよびミオシン軽鎖1が血中にでてきます。トロポニンTは発症後約2週間で検出できるため、急性心筋梗塞の診断が可能で、心筋特異性が高く診断に有用な指標です。

心臓エコー検査

心臓エコー検査では特に心臓の壁運動異常の有無を調べることができ、心筋梗塞の早期診断が可能です。梗塞部位や梗塞サイズをはじめ、左心機能が推測できます。ただし、左室壁運動異常は急性心筋梗塞だけでなく陳旧性心筋梗塞や一過性心筋虚血、心筋炎などのほかの疾患でもみられるので注意が必要です。

心臓カテーテル検査

心臓カテーテル検査では肘や大腿の付け根の動脈からやわらかい管のカテーテルを挿入し、冠動脈まで進めます。冠動脈造影によって血管が狭くなっていたり、閉塞していたりする状態が詳しくわかります。また、この結果でどのような治療が適しているかを決定できる有用な検査です。

配信元: Medical DOC

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