日本の思春期教育は「ないに等しい」?在米33年の著者がそう述べる理由
子どもが十代に迎える「思春期」。心身が子どもから大人へと急成長する思春期の子どもたちに、大人はどうアプローチするべきなのでしょうか?
渡米33年のジャーナリスト・教育者の冷泉彰彦氏は、日本における思春期教育を『ないに等しい』と断じています。

エリート候補には受験のプレッシャーをかけて机にかじりつかせ、非エリートは受験勉強の代わりに、校則と部活で縛り付ける——。そんな日本のアプローチについて、書籍では『世界を牽引していくような才能は評価されない』と、問題点を指摘。
早熟な天才が今より全力で走れるようにしたら『日本の技術革新などは、昭和の時代、いやそれ以上の勢いを取り戻せるのではと感じています』と続けています。
日本の思春期教育に足りないこと、そして各家庭ができることとは?
天才以外の人材も同じです。思春期教育で大切なのは「進路教育」。冷泉氏は『学問も、ほかの課外活動も、すべてが将来の進路を考え、そのための情報収集とスキル獲得のために全部が有機的に結びついているようにする』ことの重要性を指摘。
さらに、思春期の6年間を通じてしっかり進路に関する考え方とモチベーションを固めるような機会を与えるべき、と主張しています。

また、結婚と子育てのロールモデルを示し『結婚や子育てへの動機づけ教育』をすること、『ルールの問題点を発見して、ルールがよい形で機能するような制度設計をする』主権者を育てることも、思春期教育の大切な役割とのこと。
そして、親ができることとして『家庭のレベルでは、まず子どもの思春期から逃げないことです。(中略)もっと柔軟かつどっしり構えて、子どもの思春期を受け止めるべきです』と提言しています。
