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成年後見制度とは?種類や利用の流れ、費用、注意点をわかりやすく解説

成年後見制度とは?種類や利用の流れ、費用、注意点をわかりやすく解説

成年後見制度とは、判断能力が十分ではない方の財産を守り、介護医療に関わる契約や同意を支援するための法的な仕組みです。知的障害、精神障害、認知症などが原因で、1人で決定することに不安や心配がある方が安心して生活するために制定されています。本記事では、介護福祉に携わる方やご家族の介護に直面している方に向けて、成年後見制度の仕組みから、利用するまでの流れ、費用の目安や注意点を解説します。

小田村 悠希

監修社会福祉士:
小田村 悠希(社会福祉士)

・資格:社会福祉士、研修認定精神保健福祉士、介護福祉士、福祉住環境コーディネーター2級
・経歴:博士(保健福祉学)
これまで知的障がい者グループホームや住宅型有料老人ホーム、精神科病院での実務に携わる。現在は障がい者支援施設での直接支援業務に従事している。

成年後見制度とは

成年後見制度とは

成年御後見制度とは、判断能力が十分ではない方の財産を守り、介護医療に関わる契約や同意を支援するための法的な仕組みです。
知的障害、精神障害、認知症などが原因で、1人で決定することに不安や心配がある方が安心して生活するために制定されています。

成年後見制度の目的

成年後見制度の目的は、認知症、知的障害、精神障害などによって物事を判断する能力が十分でない方の権利を守り、法的に支援することです。

このような方々は、社会生活のなかでさまざまな契約を結んだり法的な行為を行ったりするときに、結果を想定した適切な判断ができない可能性があります。

自分に不利益な内容だとわからないまま契約してしまう、などのトラブルを避けるため、本人の権利を守って法律的に支援することを目的に制定されています。

法定後見と任意後見の違い

成年後見制度には、大きく分けて法定後見制度と任意後見制度の2種類があります。後見人を誰がいつ選ぶかなどの違いや、権限による違いがあります。
以下の表で解説します。

項目 法定後見制度 任意後見制度

開始時期 判断能力が低下した後 判断能力が低下する前

選任方法 家庭裁判所が選ぶ 本人が事前に選ぶ

開始手続き 家庭裁判所に申立てする 公正証書による契約を結ぶ

後見人の権限 法律で定められた範囲 契約で決めた範囲

取消権 原則あり なし(任意後見の1つのみ)

法定後見制度は、すでに本人の判断能力が不十分な場合に利用される制度です。家庭裁判所に審判の申し立てを行い、家庭裁判所によって成年後見人、保佐人、補助人などの援助者が選ばれます。本人の現在の判断能力に応じて後見、保佐、補助の3つの類型に分かれています。

一方、任意後見制度は、本人が契約を結ぶのに必要な判断能力を持っている間に、将来に備えてあらかじめ契約を結んでおく制度です。将来、自身の判断能力が不十分になったときに、誰にどのような支援をしてもらうかを自分で決めておけます。

成年後見制度はどのような場面で利用される?

成年後見制度は、本人が一人で意思決定を行うことが難しいさまざまな場面で利用されます。以下に、代表的なものは以下です。

財産や金銭の管理:預貯金の解約や引き出し、不動産の売買、親族間での遺産分割協議に関わる手続きなど

契約手続き:介護保険サービス、福祉サービス、介護施設への入居、病院への入院契約、誤って不利な契約を結んだ際の契約の取り消しなど

生活上のリスク回避:訪問販売、電話勧誘などの悪質商法の被害の回避、日常生活で不安な意思決定時のサポートなど

このように、成年後見制度は、財産管理や福祉サービスの利用手続きをサポートする場面だけに利用するものではありません。消費者トラブルなどの法的な問題から本人を守り、不利益を被らないようにするために幅広く活用されます。

法定後見制度の3つの類型

法定後見制度の3つの類型

法定後見制度は、本人の判断能力の程度に応じて後見、保佐、補助の3つの類型に分けられています。それぞれの違いを解説します。

後見|判断能力が欠けている状態

後見は、判断能力が欠けており、多くの手続きや契約などを1人で決めることが難しい方を対象とした類型です。具体的には、認知症が進行している方や、重度の知的障害、精神障害がある方などが該当します。

家庭裁判所から成年後見人が選任されます。成年後見人は、原則として本人の財産行為についてすべての代理権を持ちます。さらに、療養看護に関する方針を決定する権限も与えられます。判断能力が著しく低下している本人に代わって、全面的に法的なサポートを行うのが特徴です。

保佐|判断能力が著しく不十分な状態

保佐は、判断能力が失われてはいないものの、重要な手続きや契約などを1人で決めることが難しい方を対象とした類型です。

家庭裁判所から保佐人が選任されます。保佐人は、裁判所に定められた本人の重要な財産行為に対して同意をするかどうかを判断する権限を持ちます。もし本人が保佐人の同意を得ずに、借金や相続の承認などの重要な財産行為を行ってしまった場合、保佐人はその行為を取り消すことができます。

補助|判断能力が不十分な状態

補助は、判断能力が不十分な状態にあり、重要な手続きや契約などを1人で決めることが難しい方を対象とした類型です。大まかなことは自分で判断できるものの、重要な手続きになると不安が残るケースで利用され、家庭裁判所で補助人が選任されます。
補助はほかの類型と異なり、家庭裁判所の審判によって特定の行為についてのみ同意権や取消権、または代理権が補助人に与えられます。本人の能力を最大限に尊重しつつ、不足している部分だけを補うような役割です。

配信元: Medical DOC

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