「無臭のおならが頻発」する原因

おならの主成分の99%は、窒素・酸素・二酸化炭素・水素・メタンといった無臭のガスです。そのため、回数が多くても臭いが弱い場合は、別の要因が関与していると考えられます。ここでは、無臭のおならが頻発する代表的な5つの原因について順を追って解説します。
空気の飲み込み(呑気症傾向)
口から飲み込んだ空気がおならの大きな割合を占めるとされています。緊張やストレスで唾液を頻繁に飲み込むと、空気の取り込み量が増えてガス量も増加するでしょう。飲み込んだ空気は窒素や酸素が中心で無臭のため、回数は多くても臭いは弱い特徴を示します。ストレス対策とゆっくり食べる習慣が改善につながります。
早食いや炭酸飲料の摂りすぎ
早食いの習慣があると、食事のたびに大量の空気を飲み込みやすくなる傾向があります。炭酸飲料も二酸化炭素を腸に送り込むため、無臭のおならが増える要因になるでしょう。よく噛んでゆっくり食べたり、炭酸飲料の量を控えたりする見直しが効果的です。間食時のガムやアメも空気の嚥下を増やす要因となるため注意しましょう。
食物繊維や豆類の過剰摂取
食物繊維や豆類、芋類などが腸内細菌に分解されると、水素やメタンといった無臭ガスが多く発生します。健康のために摂取量を増やした直後は、おならの量が一時的に増えるケースも少なくありません。腸内細菌が新しい食事内容に慣れるには、数週間程度の調整期間が必要と考えられます。徐々に量を増やす工夫が、不快感の軽減につながるでしょう。
乳糖不耐症などの食物不耐症
日本人の多くは、乳糖を分解する酵素ラクターゼの活性が低下しているといわれています。牛乳や乳製品を摂ると未消化の乳糖が大腸で発酵し、水素ガスを大量に発生させます。下痢や腹部膨満を伴う場合は、乳糖不耐症の関与を考えてもよいかもしれません。乳製品の摂取後にガスが増える方は、量を減らすか乳糖分解済み製品を試してみましょう。
便秘による腸内ガスの増加
便秘の初期には悪臭はまだ弱く、無臭ガスの占める割合が比較的高い状態が続きます。腸内に便が滞ると発酵が進み、水素やメタンなど無臭ガスが先に増える傾向があります。排便を整えることで、ガスの量も自然に落ち着いていくケースが多いといえるでしょう。1週間以上続く頑固な便秘は、慢性便秘症として治療対象となる場合もあります。
大腸がんの疑いがあるのは「臭いおならが頻発」「無臭のおならが頻発」どっち?

結論から言うと、大腸がんとの関連がより指摘されやすいのは「臭いおならが頻発」する場合です。腫瘍があると腸内環境が乱れ、悪玉菌や硫化水素産生菌が増えて悪臭ガスが多く発生するためです。ただし、大腸がんはおならの変化のみで判断できる病気ではありません。血便や便通異常、体重減少などのサインを併せて確認し、消化器内科の受診を検討してください。

