W杯1次リーグF組(20日、日本4-0チュニジア、メキシコ・モンテレイ)日本(FIFAランク18位)は第2戦で、3大会連続7度目の出場となるチュニジア(同45位)と対戦し、4-0で快勝。勝ち点を4に伸ばし、決勝トーナメント進出へ大きく前進した。
勝ち点を4に伸ばした日本は25日(日本時間26日午前8時キックオフ)のスウェーデン戦で引き分け以上なら、決勝トーナメント進出が決まるが、他グループを含めた大会全体の動向を深く読み解くと、さらに踏み込んだ3つの“リアルな状況”が浮かび上がってくる。それは「1位通過にはゴールラッシュが必須」「仮に負けても突破はほぼ確実」、そして「2位通過でもブラジルと対戦するとは限らない」という事実だ。第3戦を前に、知っておくべき決勝トーナメントに向けた3つのシナリオを完全シミュレーションする。
1位通過の条件は過酷、「勝っても2位」が濃厚か
日本がF組を1位で通過するためには、最終戦のスウェーデン戦で勝利するだけでなく、怒涛の「ゴールラッシュ」が求められる。
現在、首位のオランダと2位の日本は勝ち点4、得失点差+4で完全に並んでおり、総得点の差(オランダ7、日本6)で順位がついている状態だ。最終戦で、オランダはすでに2連敗で敗退が決定し、守備が崩壊(2試合9失点)しているチュニジアと対戦する。オランダ自身もまだ突破を完全に確定させてはいないため、容赦なく大量ゴールを奪いにくることが予想される。
日本がオランダを上回り首位通過を果たすには、スウェーデン相手にオランダを凌ぐ大差をつけて勝つ必要がある。スウェーデンは前戦でオランダに5失点を喫したとはいえ、最終戦はグループ突破を懸けた背水の大一番であり、死に物狂いで勝ち点を奪いにくるはずだ。彼らから大量得点を奪うのは決して簡単ではなく、現実的に考えれば、日本が勝利したとしても「グループ2位」での通過が最も濃厚な情勢だ。
負けても突破確実の「安全圏」
一方で、チュニジア戦での4ゴールがもたらした恩恵は計り知れない。
仮に日本が最終戦でスウェーデンに敗れ、グループ3位に転落したとしても、決勝トーナメントへの切符はほぼ手中に収めていると言っていい。今大会のレギュレーションでは、全12グループのうち、各組3位チーム内の上位8チームが次のステージに進むことができる。
欧州選手権(EURO)など、同様の方式を採用する過去の国際大会のデータにおいて、3位通過のボーダーラインは概ね「勝ち点3・得失点差±0」付近となるケースが多い。つまり、「勝ち点4」に到達すれば、ほぼ間違いなく突破できる「安全圏」なのだ。
実際のところ、第2戦終了時点における他グループの3位チームの成績を見ても、トップに立つスコットランドなどが「勝ち点3・得失点差±0」で並んでおり、まさにデータ通りのボーダーラインを形成している。
日本はすでに勝ち点4と「得失点差+4」という圧倒的な貯金を持っている。仮に最終戦で敗れたとしても、最終的に勝ち点4(かつプラスの得失点差)を保持できるため、全日程終了時に3位枠の上位8カ国から漏れることは事実上考えにくい。日本はすでに圧倒的な「安全圏」に足を踏み入れているのだ。

