「脳卒中の初期症状」として疑われる「手のしびれ」の特徴はご存知ですか?【医師解説】

「脳卒中の初期症状」として疑われる「手のしびれ」の特徴はご存知ですか?【医師解説】

脳卒中の疑いがある際の対処法

脳卒中の疑いがある際の対処法

脳卒中は「Time is Brain(時間は脳)」と言われるように、1分1秒でも早く適切な初期治療を開始できるかが、後遺症の程度や生存率を大きく左右します。疑わしい症状が出た際の、具体的な対処法を解説します。

すぐに119番で救急車を呼ぶ

「片手のしびれ」や「ろれつが回らない」といった症状が1つでも突然現れたら、様子を見たり翌日まで待ったりせず、ためらわずにすぐ救急車を呼んでください。自分自身で運転して病院に行こうとすると、途中で意識を失うなど事故につながる恐れがあるため危険です。

発症した「正確な時刻」を確認・記録する

症状が出始めた正確な時間、または「最後に正常であることが確認できた時間」を正確に記録し、救急隊や医師に確実に伝えることはとても重要です。脳梗塞の最も強力な治療法であるrt-PA静注療法(血栓を溶かす薬の注射)は発症から4.5時間以内、カテーテルで血栓を取り除く機械的血栓回収療法は原則24時間以内などの厳格な時間制限があり、発症時刻が正確にわからないとこれらの超急性期治療が受けられなくなる可能性があるためです。

絶対に自己判断で薬を飲まない

脳卒中には「血管が詰まる脳梗塞」と「血管が破れる脳出血」があります。これらは病院でCTやMRI検査をしなければ区別がつきません。もし脳出血であるにもかかわらず、脳梗塞のつもりで血液をサラサラにする薬(アスピリンなど)を飲んでしまうと、出血が止まらなくなり病状が急激に悪化します。自己判断での服薬は絶対に避けてください。
また、「しびれや麻痺が5分ほどで消えて元通りになったから、寝て様子を見よう」と判断するのも危険です。これは脳梗塞の前兆である一過性脳虚血発作(TIA)の可能性が非常に高く、その後に重篤な脳梗塞へと移行するリスクが高い状態だからです。症状が消えても、脳梗塞への進行を防ぐための緊急の抗血栓療法やMRI検査をその日のうちに受ける必要があるため、速やかに脳神経外科や脳神経内科を受診してください。

飲食をさせず、安静な姿勢を保つ

脳卒中が起きると、食べ物や飲み物をうまく飲み込む力(嚥下機能)が低下していることがあります。この状態で水などを飲ませると、気管に入って窒息したり、誤嚥性肺炎を引き起こしたりするリスクがあります。救急車が到着するまでは何も食べさせず、横に寝かせて安静にしてください。
意識がはっきりしなかったり、吐き気・嘔吐があったりする場合は、仰向けに寝かせると嘔吐物が喉に詰まり、窒息してしまう危険性があります。そのため、体全体を横向きにし、上の足の膝を軽く曲げて体が安定するようにして、万が一嘔吐しても口から外へ流れ出るように配慮してください。

「脳卒中の初期症状と手のしびれ」についてよくある質問

「脳卒中の初期症状と手のしびれ」についてよくある質問

ここまで脳卒中の初期症状と手のしびれについて紹介しました。ここでは「脳卒中の初期症状と手のしびれ」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

脳卒中の手のしびれの特徴について教えてください。

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

脳卒中による手のしびれの最大の特徴は、「突然起こること(突発性)」と「片側だけに起こること(一側性)」です。
「昨日からなんとなくしびれる」「数ヶ月前から徐々に強くなってきた」という場合は、首の骨の病気や末梢神経の障害の可能性が高くなります。一方で、「さっきまで普通にテレビを見ていたのに、急に右のボタンが留めにくくなり、右手がジンジンとしびれてきた」というように、発症した瞬間が明確にわかるような急激な変化である場合は、脳の血管にトラブルが起きたサインです。また、手のひら側だけでなく、手の甲や、腕・足・顔の同じ側にも同時にしびれや違和感が広がることが多いのも特徴の1つです。少しでも「おかしい」と感じたら、一刻も早い受診を心がけてください。

配信元: Medical DOC

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