【要注意】心房細動の薬代は月1万円超え?不整脈の「高額な治療費」を大幅に安くする鉄則

【要注意】心房細動の薬代は月1万円超え?不整脈の「高額な治療費」を大幅に安くする鉄則

薬の種類と薬代の目安

不整脈の薬物療法は大きく3種類に分かれます。①心拍数を調整する「レートコントロール薬」、②不整脈そのものを抑える「リズムコントロール薬(抗不整脈薬)」、③血栓を予防する「抗凝固薬」です。心房細動(しんぼうさいどう)の場合は、脳梗塞(のうこうそく)予防のために抗凝固薬が処方されることがほとんどです。

■ β遮断薬(レートコントロール)
・主な薬剤名(例):ビソプロロール・カルベジロール
・月額目安(3割負担):約180〜660円
■ Ca拮抗薬(レートコントロール)
・主な薬剤名(例):ジルチアゼム・ベラパミル
・月額目安(3割負担):約90〜1,620円
■ 抗不整脈薬(リズムコントロール)
・主な薬剤名(例):ジソピラミド・フレカイニド・アミオダロン
・月額目安(3割負担):約180〜1,800円
■ DOAC(直接経口抗凝固薬)
・主な薬剤名(例):エリキュース・イグザレルト・リクシアナ・プラザキサ
・月額目安(3割負担):約1,500〜5,000円
■ ワルファリン(抗凝固薬)
・主な薬剤名(例):ワルファリン
・月額目安(3割負担):約90〜900円

※上記はあくまで目安です。受診する医療機関や検査内容・投薬内容により異なります。

DOAC(ディーオーエーシー:直接経口抗凝固薬)とは、血栓をつくる働きを直接抑える比較的新しいタイプの抗凝固薬です。従来のワルファリンと比べて食事制限が少なく、定期的な血液検査の頻度も減るため、近年多くの患者さんに処方されています。ただし、ワルファリンより薬代が高くなる傾向があります。DOACが月3,000〜12,000円に対して、ワルファリンは月90〜900円程度です。
安定期の薬物療法にかかる月の総費用の目安は、DOAC+レートコントロール薬の組み合わせや、DOAC+抗不整脈薬の組み合わせで月3,200〜14,000円程度となります。

知っておきたい公的制度

不整脈の治療は長期にわたることが多いため、公的制度を活用して費用の負担を軽減することがとても重要です。代表的な3つの制度を紹介します。

■ 高額療養費制度(こうがくりょうようひせいど)

高額療養費制度とは、1ヶ月(1日〜末日)の医療費の自己負担額が一定の限度額を超えた場合に、超えた分が払い戻される仕組みです。限度額は年齢・所得によって異なりますが、たとえば70歳未満で年収約370〜770万円の方(区分ウ)の場合、自己負担限度額は「80,100円+(総医療費−267,000円)×1%」となり、実質的な自己負担を大きく抑えることができます。
事前に「限度額適用認定証」を取得しておくと、医療機関の窓口での支払いを最初から限度額にとどめることができます。申請窓口は、会社員の方は勤務先の健康保険組合または全国健康保険協会(協会けんぽ)、自営業・無職の方は居住地の市区町村窓口です。
また、マイナンバーカード(マイナ保険証)でオンライン資格確認をすると自動で自己負担限度額が適用されるため、高額療養費の申請不要や、窓口での支払いが自己負担限度額までに抑えられるというメリットがあります。

■ 限度額適用認定証(げんどがくてきようにんていしょう)

カテーテルアブレーションやペースメーカー植込みなどで入院が必要になる場合、事前に「限度額適用認定証」を取得しておくと、窓口での支払いが最初から上限額以内に抑えられます。高額療養費制度と内容は同じですが、一時的な高額支払いを避けられる点が大きなメリットです。手術・入院が決まったら、できるだけ早めに手続きすることをおすすめします。申請窓口は、会社員の方は勤務先の健康保険組合または全国健康保険協会(協会けんぽ)、自営業・無職の方は居住地の市区町村窓口です。

■ 身体障害者手帳(しんたいしょうがいしゃてちょう)

ペースメーカーや植込み型除細動器(ICD:あいしーでぃー)を植え込んだ場合、身体障害者手帳(心臓機能障害)の申請対象となることがあります。認定される等級は、心臓機能の状態や日常生活活動の制限の程度などに応じて、1級・3級・4級のいずれかとなります。手帳を取得したうえで、自立支援医療(更生医療)の申請が認められると、指定医療機関で行われる対象の心臓機能障害に対する医療について、自己負担が原則1割に軽減されます。また、所得に応じて月額の自己負担上限額が設けられる場合があります。ただし、更生医療の対象となるのは、認定された医療や指定医療機関・指定薬局での費用に限られ、すべての通院費や薬代が対象になるわけではありません。さらに、自治体によっては重度障害者医療費助成などの制度により、保険診療の自己負担分が軽減される場合もありますが、対象となる等級や所得制限、助成範囲は自治体により異なります。申請先は、居住地の市区町村窓口です。

配信元: Medical DOC

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