●「国旗を大切に思う感情」の保護、「少数派の表現を抑え込みかねない」
さらに、国旗を尊重する自由があるのと同様に、国旗に複雑な思いを抱き批判的な表現をする自由も保障されるべきだと言及。
自己所有の国旗を用いた批判的な表現行為を狙い撃ちにする法案は、「表現の内容・観点に着目した規制そのもの」で、民主主義の土台を傷つけると警鐘を鳴らした。
提出者側が法案の目的とする「国旗を大切に思う国民感情」の保護については、国家が特定の感情を選別してこれに反する表現を刑罰で排除すれば、「多数派の感情を理由に少数派の表現を抑え込むことになりかねない」と強い懸念を示している。
●曖昧な基準による「表現の萎縮」を懸念
処罰の要件である「人に著しく不快又は嫌悪の情を催させるような方法」という基準に対しても、東京弁護士会は「人によって受け止め方が異なる曖昧なもの」と疑問視。
判断基準が多数派の感覚に引き寄せられる危険性があり、結果として芸術表現や抗議行動、市民の政治的発言などの萎縮を招くおそれが大きいとして、明確性の原則や適正手続の保障を定める憲法第31条に反すると指摘した。

