重症筋無力症 初期症状についてよくある質問
ここまで重症筋無力症の初期症状を紹介しました。ここでは「重症筋無力症 初期症状」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
重症筋無力症の初期症状と似ている症状の病気はありますか?
高宮 新之介 医師
重症筋無力症の症状である、まぶたが下がる、物が二重に見える、ろれつが回らない、手足に力が入らないなどのサインは、ほかの重大な病気の初期症状としても現れることがあります。以下のような病気は症状が似ているため、慎重な鑑別が必要です。脳卒中
筋萎縮性側索硬化症
甲状腺眼症
動眼神経麻痺
大きな違いは、休むと一時的に症状がよくなる日内変動や易疲労性の有無ですが、症状だけで判断は難しいのでMRI検査や血液検査などで確かめることが大切です。
重症筋無力症を発症しやすい人に共通点はありますか?
高宮 新之介 医師
自己免疫システムの異常によるものですが、特定の生活習慣や食生活が直接的な発症の原因になるわけではありません。しかし、体質的な共通点として、免疫の司令塔である胸腺に異常を持つ方が大変多いことが挙げられます。全身型の患者さんの多くに胸腺の過形成がみられ、一部の方には胸腺腫という腫瘍が合併しています。さらに、もともと自己免疫のバランスを崩しやすい体質を持っていることがあり、バセドウ病や橋本病などの甲状腺疾患、あるいは関節リウマチなどのほかの自己免疫疾患をすでに持っている方が、重症筋無力症を合併しやすいという共通点も知られています。
編集部まとめ

重症筋無力症の初期症状は、まぶたが下がる、物が二重に見えるなどの目の症状から始まることが多く、しだいに話しにくさや飲み込みにくさ、手足のだるさへと進行していくことがあります。症状が夕方に悪化しやすく、休むと回復するという波があるため、ただの過労やストレスと勘違いされて発見が遅れがちです。
日常の中で疲れるといつも声が出にくくなる、夕方になるとまぶたが重くて目が開かないなどの特徴的なサインに気付いたときは、決して放置せず、早めに脳神経内科を受診することが重要です。早期に適切な検査を受け、正しい診断に基づいて免疫を調整する治療を開始することで、症状の進行を抑え、以前と変わらない生活の質を維持できる可能性が高まります。

