――足元の業務用市場全体の動向は
マーケットが一番大きい外食は、引き続き堅調に推移している。但し、人件費や原材料費の上昇傾向は継続しており、当社のユーザーは相当厳しい環境下で、事業に取り組まれている。給食も限られた人員数で運営することが前提となっており、省人化につながる商品へのニーズは、より一層高まるだろう。中食は、節約志向が続く中、付加価値品への需要も高まっており、両方のニーズに対応することが必要だ。
春先からの状況をみると、量販店食品惣菜売り場では、中東情勢の悪化を背景としたナフサショックによる包材不足から、揚げ物や焼き鳥などのばら売りを強化している。また価格高騰が続いた米価が下降しており、今後、米飯を中心とするメニュー強化が進むだろう。
――今期の重点施策と動向について
▽人手不足への対応▽付加価値品の提案▽水産素材の価値向上――この3点を大きなテーマに取り組んでいく。外食は高付加価値品や素材の良さを生かしたメニュー構成への貢献を目指す。給食は、引き続き省人化への対応を強化する。
人手不足への対応では、「E調理」の売れ筋上位に「自然解凍」できる商品がランクインするなど、調理現場では、人員削減を要因に自然解凍への要望が高まっている。こうした背景を受け、昨年12月に惣菜売り場・外食向けに投入した「ひとくちチキン」が好調に推移中だ。皮付きの鶏もも肉を食べやすいサイズにカットしたフライ製品で、食感を活かすため、漬け込みと味付けは最小限に抑え、立体感のある形状に仕上げた。スチームで中心温度まで加熱しており、自然解凍するだけで調理が可能。今春も自然解凍品の「オクラのおひたし」を追加しており、ニーズに応じた商品拡充を進めていく方針だ。
同じく今春の新商品では、水産素材の価値向上を目的に、「もう一つ上の満足を」を商品テーマとして外食向けに発売した「至福のひとさら 白身魚のカツ」が堅調に推移。旨味の強いホキを使用した、手作りに負けない本格的な味わいが支持されている。量販店の惣菜売り場に加え、水産売り場にも提案する新シリーズの「SEA AURA(シーオーラ)」は、配荷が徐々に広がりつつある。拡大する業務用カニ風味かまぼこ市場を見据えた新たな商品群だ。そのほか、精肉原料の高騰が追い風となり、「ジャン棒チキンカツ」が堅調に推移するなど、今春の新商品は評価が高く、好調な商品が多い。
水産売り場にも提案する新シリーズの「SEA AURA(シーオーラ)」
昨年3月に続き、この4月も、コスト上昇を吸収するため価格改定を実施した。幸いにして取引先からは理解を得られており、商品の機能向上など、付加価値を高める取り組みを進めることで、価格上昇分をカバーしていく。

