●玉木代表の要請は「発禁ではない」
今回の要請は、「発禁」といえるような性質のものではありません。
対象となるのは、出版社などの発信元のサイトではなくニュース配信サイトです。そのため、元の記事が削除されるわけではなく、読もうと思えば発信元のサイトで読めます。
また、「一時的な非表示」にとどめている点からも、玉木代表としては表現の自由への制約をできるだけ小さくしようという配慮があったものと思われます。
要請という形で、ニュース配信サイトの自主的な対応を促すこと自体が直ちに問題となるわけではありません。内容によっては、被害の拡大を防ぐために迅速な対応が必要となる場合もあります。
その意味では、申し入れそのものまで否定されるものではなく、その手段として一時的な非表示を求めることも考えられます。
●「影響ないとはいえない」
もっとも、政治家がこうした自主的な対応を求める場合、それが事実上の圧力にならないのかという問題はあります。
実際、過去には自民党議員の勉強会で、沖縄の新聞社について政権に批判的だとして不買運動を促すような発言がありました。
議員からの発言であっても、報道機関が相当な圧力を感じるのは当然であり、政権批判を萎縮させる効果を生むおそれがあります。
ニュース配信サイトについても、同様の問題は生じ得ます。
もっとも、ニュース配信サイトは閲覧数など事業上の判断も伴うため、政治家からの要請が現場の運用にどのような影響を与えるのかは、一概にはいえません。
しかし、少なくとも、まったく影響がないとはいえないでしょう。

