「きれいになりたい」。美容医療はそんな人々の願いを叶えるための手段の一つとして身近な存在になりつつあります。一方、SNS等で拡散される偏った美の価値観や、過剰な施術による不自然な変化とトラブルが問題視され、「顔を変える」だけではなく、「その人本来の美しさ」を求める声も広がり始めています。2026年7月4日(土)に開催される第156回日本美容外科学会(JSAPS)学術集会では、「原因・治療の痕跡を限りなく消す ~ゴールはナチュラルアピアランス~」をテーマに、美容医療の新たな方向性を議論します。会長を務める自由が丘クリニック 総院長の中北信昭先生(日本専門医機構 形成外科専門医)に、これからの時代に求められる美容医療のあり方と、学会テーマに込めた思いを聞きました。
*JSAPSは、形成外科専門医を中心に構成された、美容外科の中でも学術的・医療的信頼性を重視する学会です。日本形成外科学会形成外科専門医であることが入会の基本条件であり、高い倫理観・技術・経験が求められます。
美容医療のゴールは「ナチュラルアピアランス」
美容医療のゴールは、施術を受けたことを感じさせない「自然美」にあると考えています。今回の学術集会のテーマに掲げた「ナチュラルアピアランス」とは、施術の痕跡を限りなく消し、患者さんがもともと持つ魅力を損なうことなく、よりよい状態へ導くという考え方です。これは、欠けた部分を補い本来の姿へ近づけていくという形成外科の思想にも通じています。
さらに「ナチュラルアピアランス」という考え方は、単に外見を整えるだけにとどまりません。人生100年時代において、健康的に年齢を重ね、「その人らしく生きること」を支える医療でもあります。
美容再建から非外科的治療まで多角的に自然美を問う学会プログラム
形成外科を基盤とした美容外科医たちが集う本学術集会では、「ナチュラルアピアランス」という美容医療の本質について議論を深めます。
学術集会では、まぶたの手術や、原因疾患の痕跡をどこまで消せるかを問う「美容再建」の在り方、メスを使わないノンサージェリー(非外科的)治療まで、自然な仕上がりをどう実現するかを多角的に話し合うプログラムを予定しています。

