梅干しの紫蘇は紫蘇の葉と効能は一緒?

梅干しに使われる紫蘇は、塩でもみ、あく汁を絞り出し、繊維を柔らかくし、梅酢での発色という「加工処理」がおこなわれています。生の赤紫蘇は、青紫蘇に比べて葉がやや硬く、えぐみや苦味などのアクを感じやすいため、そのまま生で食べるよりも、塩もみや加熱、酢や梅酢を使った加工に向いています。梅干しに使われる赤紫蘇は、塩でもんでアクを抜き、梅酢と合わせることで色や風味が引き出されます。生の赤紫蘇は鮮やかな赤色というよりも赤紫色に近く、梅酢などの酸と反応することで、梅干しに見られるような明るい赤色に発色します。
紫蘇に副作用はあるのか?

消化器への影響
紫蘇の葉は、香り成分が強いため、食べすぎると、胃腸に負担を感じる場合があります。紫蘇の実は、食品として安全に摂取できますが、胃腸が弱い方は食べすぎを控え、薬味や小鉢として適量を味わうと安心です。ジュースでは、鮮やかな赤色を出すためや、保存性を高めるためにクエン酸やお酢を多く加えるのが一般的なため、飲み方や量によっては、「胃痛」「胃もたれ」「下痢」といった消化器系の不調を引き起こす原因になります。梅干しの紫蘇においても、酸味や塩分が強いため、適量を楽しむのがお勧めです。
塩分や糖質過多による影響
赤紫蘇のジュースなどは、飲みやすくするためや、保存性を高めるために砂糖を大量に使用して作られていることが一般的です。健康に良いからと毎日に何杯も飲むと糖質過多となり、摂取量によってはエネルギーの摂り過ぎや血糖値の上昇につながる場合があります。また、紫蘇の実や梅干しの紫蘇なども、加工の工程で塩分が多く含まれるため、摂取量には注意が必要です。
アレルギー反応
紫蘇に含まれるロスマリン酸などの成分は、健康維持に関わる成分として知られています。稀に「シソ科」に対するアレルギーを持つ方もいるため、体調に違和感を感じた場合は摂取を控え、医療機関に相談することが推奨されます。
紫蘇の栄養素を効率的に摂取する方法

油と合わせる
紫蘇は野菜類の中でもβ-カロテン、ビタミンEを豊富に含んでいます。これらは脂溶性ビタミンで、油と一緒に摂取することで吸収に関わるとされています。調理としては、油で炒めたり揚げたりする、天ぷらや肉巻きなどにすると風味が引き立ちます。生で食べる場合は、油を使ったドレッシングを合わせるのもおすすめです。
細かく刻んでサラダや薬味として
紫蘇に含まれる香り成分であるペリルアルデヒドは、すり潰したり、細かく刻むことで、より香りが引き立つとされています。香り成分は、揮発しやすいため、食べる直前に調理すると風味をより楽しめます。
ジュースやお茶として
赤紫蘇は、煮出してジュースやお茶として楽しむこともできます。赤紫蘇にはロスマリン酸などのポリフェノールが含まれており、健康維持に関わる成分として知られています。赤紫蘇ジュースを作る場合は、葉を煮出した後にクエン酸やお酢、レモン汁などを加えることで、赤紫蘇らしい鮮やかな色合いとさっぱりした酸味を楽しめます。ただし、砂糖を多く加えるレシピも多いため、飲み過ぎによる糖質の摂り過ぎには注意が必要です。青紫蘇をお茶として楽しむ場合は、洗った葉をちぎって急須に入れ、熱湯を注ぐと爽やかな香りが引き立ちます。乾燥した赤紫蘇を使う場合も、熱湯を注いで数分蒸らすことで、風味を手軽に楽しめます。なお、はちみつを使って甘味を調整する場合は、1歳未満の乳児には乳児ボツリヌス症予防のため与えないでください。
紫蘇の保存方法や期間

根本だけ水に浸して立てて保存
紫蘇は乾燥に弱いため、冷蔵保存では水分管理が大切です。葉を軽く水で濡らし、茎を下にして瓶やコップに立て、茎の先だけが浸る程度に水を入れます。葉が水に触れないようにラップで密閉し、冷蔵庫の野菜室で保存すると良いでしょう。水は2〜3日に1回交換すると、約2週間程度は鮮度を保てます。保存中は衛生状態を確認し、食べる際は清潔に扱うことが大切です。
刻んだり、1枚ずつラップして冷凍
紫蘇をきれいに洗って一枚ずつキッチンペーパーで水分をふき取り、一枚ずつ、または、みじん切り、千切りにしてラップで密閉し冷凍保存袋に入れ、空気を抜いて冷凍します。約1か月ほど香りや風味を保てます。解凍せずにそのまま炒め物や汁物に使うことができます。保存中は衛生状態を確認し、清潔に扱うことが大切です。
「紫蘇の効能」についてよくある質問

ここまで紫蘇について紹介しました。ここでは「紫蘇の効能」についてよくある質問に、メディカルドック監修管理栄養士がお答えします。
紫蘇を毎日食べるとどんな効果がありますか?
前原 尚子(管理栄養士)
β-カロテン、ビタミン群、ミネラルなどが豊富に含まれており、日々の食事に取り入れることで体の調子を整えるサポートになります。
紫蘇には、β-カロテン、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンK、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、食物繊維などが豊富に含まれています。これらの栄養素は、健康維持や栄養バランスに関わる成分として知られています。日々の食事に取り入れることで、体の調子を整えるサポートになります。
紫蘇は1日何枚まで食べて大丈夫でしょうか?
前原 尚子(管理栄養士)
厳密に「1日何枚まで」と定められているわけではありませんが、薬味や料理のアクセントとして少量ずつ取り入れることがおすすめです。
紫蘇の葉は、通常の食事で薬味や料理のアクセントとして食べる範囲であれば、厳密に「1日何枚まで」と決められている食品ではありません。βカロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変換されますが、通常の食品から摂取する範囲であれば、ビタミンAの過剰摂取を過度に心配する必要はありません。ただし、一度に大量に食べると、香り成分や食物繊維によって胃腸に負担を感じる方もいます。また、まれにシソ科植物でアレルギー症状が出る場合もあるため、かゆみ、じんましん、口の中の違和感、腹痛などがみられた場合は摂取を控え、必要に応じて医療機関に相談しましょう。
編集部まとめ
紫蘇は葉や実のどちらにも、β-カロテンをはじめビタミン群や亜鉛、マグネシウムなどのミネラルが豊富に含まれています。これらは健康維持に欠かせない栄養素です。一方で、紫蘇ジュースや梅干しに使われる紫蘇は、加工の段階で塩分や糖分が多く含まれるため、摂取量には注意が必要です。紫蘇に含まれる香りも、アクセントとして人気があり、日々の食事に上手に取り入れることで、豊かな風味と栄養を楽しむことができます。
「紫蘇」と関連する病気
「紫蘇」と関連する病気は2個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
免疫系の病気
アレルギー体質
高血圧「紫蘇」と関連する症状
「紫蘇」と関連している、似ている症状は4個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
胃腸への負担感
胃痛
胃もたれ下痢
参考文献
日本食品標準成分表(八訂)増補2023年|文部科学省
公益財団法人 長寿科学振興財団 健康長寿ネット 栄養素
食育大辞典 しそ(大葉)
- 「赤いトマト」と「黄色のトマト」の”栄養や効果の違い”は?管理栄養士が解説!
──────────── - 嚥下障害があるときの食事のポイントや栄養管理の考え方を詳しく解説!
──────────── - ベリーに含まれる「アントシアニンの効果」はご存じですか?注意点も管理栄養士が解説!
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