本物の旅券を模した高いデザイン性と、県内35市町村を巡るスタンプラリー要素で爆発的な人気を誇る群馬県の観光パンフレット「GUNMA PASSPORT(グンマパスポート)」。無料配布でありながらフリマサイトでの高額転売が相次ぎ、申請再開のたびにアクセス集中によるサーバーダウンを引き起こしてきたこの旅券型冊子が、ついに大きな決断を下した。群馬県は6日、当初予定していた8日と17日の先着順による申請受付を急遽中止し、完全な「抽選方式」へと移行することを発表した。度重なるエラーとクリック合戦に疲弊していたユーザーからは、安堵の合間にさまざまな本音が飛び交っている。
グンマパスポートは、予算約300万円に対して約5億9000万円という驚異的な経済波及効果をもたらしたという、同県の山本一太知事が6月18日の定例記者会見で強調するほどのヒット施策。しかし、その人気の高さゆえに、無料配布であるにもかかわらずフリマサイトでの高額転売が問題視され、なかには25万円という強気な値段設定で転売を試みるユーザーも現れている。
熱狂と疲弊を生んだ「パスポート」
県は夏の観光シーズンに向けて3万冊の増刷を決定し、LINEアカウントを通じたオンライン申請を再開したが、アクセス集中によるエラーが続発。1日の申請では2時間で上限に達して受付が終了するなど、多くの希望者が申請すらできない事態に陥っていた。これを受けて県は、今後の交付について今回の抽選申込者数も踏まえながら計画的に増刷を行い、より多くの人々に行き渡るよう抽選方式での交付を継続する方針を示している。
公式サイトによると、急遽中止となった8日と17日の先着順受付に代わり、新たな抽選申込期間は9日午前8時30分から15日正午まで実施。配布部数は20,000部で、群馬県公式LINEアカウント「群馬県デジタル窓口」からの申し込み形式に変更はない。
当落結果は7月17日にLINEメッセージで通知される。当選者の交付開始日は、群馬県庁での受け取りが7月18日から、東京事務所・大阪事務所での受け取りが7月21日からとなっている。なお、7月18日から20日までの3日間は、群馬県庁1階県民ホールに10時から16時まで受け取れる特別窓口が設置される予定だ。先着順ではないため、期間内であればいつでも申し込むことができる。
くすぶる群馬県民の不満…そして皮肉
今回の先着順から抽選への急な変更に対し、Xではさまざまな感情が渦巻いている。混雑やエラーに苦しめられていた層からは、今回の抽選化を歓迎する声が上がった。
「群馬パスポート抽選なのほんとありがたい。これで応募出来るし、買えなくても外れたかーで済む」
「群馬パスポート取れる気がしないから抽選でいいよ。2時間かけてアンケートに答えて。最後の送信でエラーになったら全部最初からとか無理過ぎたもん」
「とりあえずそれでいいと思います。ここにきて県民優先に路線変更したらかなりバッシング来そうですし」
と、これまでの不条理なシステム負荷からの解放に安堵するユーザーが見られる。
一方で、無料配布の財源が県税であることから、地元住民への配慮を求める声は非常に根強い。
「申請方式変更はとても良いと思いますが県税なんだからまずは群馬県民限定にするべきではないでしょうか? あとは転売対策などをしっかりとおこなってほしい」
「せめて、希望する群馬県民の世帯に1冊配って欲しい、、税金払ってるんだから」
「旅行で群馬全部は周れないのだから県民優先で配るべき 転売なんとかするべき」
といった、県民優先の仕組みを求める意見が目立つ。

