●最初は無視していた業者→弁護士の交渉で返金
──今回のケースでは、「550円〜」という広告にもかかわらず14万円を請求され、いったん支払った後に全額が返還されました。どのような法的根拠で返金が実現したのでしょうか。
今回は訪問販売にあたるため、特定商取引法9条に基づき「クーリング・オフ」ができました。
相談者は、消費生活センターからの助言を受けて、期限内に文書とメールでクーリング・オフの通知を送っていたのですが、業者は文書を9日間受け取らず、メールも無視していました。
そこで相談を受けた弁護士が依頼を受け、集客サイトの公式LINE(唯一連絡が取れる手段でした)に登録して交渉した結果、全額の返金が実現しました。
●ゴキブリ駆除が終わっていてもクーリング・オフできる
──検索して見つけた業者を自宅に呼んだうえ、ゴキブリも駆除してもらったのにクーリング・オフできるのでしょうか。
そう疑問に思う人もいるでしょう。
ただし、今回のケースでは、広告の表示額と実際の請求額との間に大きな開きがありました。
消費者は、業者を呼んだ時点では、広告に表示された安価な料金で契約するつもりであって、実際の14万円という金額で契約する意思までは持っていませんでした。
そのため、特定商取引法26条6項1号の「請求した者」にはあたらず、適用除外の対象とはなりません。つまり、クーリング・オフができるわけです。
この考え方は、消費者庁のウェブサイト「訪問販売等の適用除外に関するQ&A」にも記載があります。

