梅酒は血圧に効果がある?メディカルドック監修医が、梅酒が血圧に与える効能や低血圧への影響・適切な飲み方を解説します。

監修医師:
藤井 弘敦(医師)
三重大学医学部卒業。沖縄県立中部病院で初期研修、河北総合病院で外科研修を経て現在は菊名記念病院で心臓血管外科医として日々手術・重症者管理を行っている。医療用アプリの開発や在宅診療、海外で医療ボランティアを行うなど幅広く活動している。外科専門医、腹部ステントグラフト実施医/指導医、胸部ステントグラフト実施医、米国心臓病学会ACLSプロバイダー、日本救急医学会JATECプロバイダーの資格を有する。
高血圧とは?
高血圧とは、血管にかかる血液の圧力(血圧)が慢性的に高い状態です。血圧は「上の血圧」と呼ばれる収縮期血圧と、「下の血圧」と呼ばれる拡張期血圧で評価します。血圧は運動、緊張、睡眠、飲酒、塩分摂取などで変動しますが、高い状態が続くと血管や心臓、脳、腎臓に負担がかかります。高血圧そのものは自覚症状に乏しいことが多く、「健診で指摘されたが体調は悪くない」という方も少なくありません。しかし、放置すると脳卒中、心筋梗塞、心不全、慢性腎臓病などのリスクが高くなります。高血圧を治療する目的は将来の脳卒中や心臓病、腎機能の悪化を防ぐことです。
「血圧測定」の見方と再検査が必要な数値・結果
以下のような診断結果の場合にはすぐに病院に受診しましょう。血圧は1回だけの数値で判断するのではなく、家庭や診察室で複数回測った値を参考にします。測定前の飲酒、カフェイン、喫煙、運動、会話、寒さなどでも数値が変わるため、条件をそろえて測ることが大切です。
「血圧」の基準値と結果の見方
2025年に高血圧の指針が新しくなり、多くの成人では将来の脳卒中や心臓病を予防するため、診察室(病院)血圧130/80mmHg未満(家庭(自宅)血圧125/75mmHg未満)を目標に管理することが推奨されるようになりました。ただし、年齢や持病、体の状態によっては目標値が異なる場合があります。医師が「高血圧」と診断する基準は、診察室血圧で140/90 mmHg以上、家庭血圧で135/85 mmHg以上となった場合です。もし病院と自宅で結果が違うときは、普段の状態を正しく反映しやすい自宅での数値を優先して判断します。すでに治療中の方はもちろん、まだ病気と診断されていない「血圧が少し高め」の方も、診察室血圧130/80mmHg未満、家庭血圧125/75mmHg未満を目標として生活習慣を整えていくことが推奨されています。自分の血圧を正しく把握するため、自宅では朝(起きて1時間以内・トイレの後・朝食や薬を内服する前)と夜(寝る前)の決まったタイミングで測定しましょう。椅子に座って1〜2分安静にしてから、原則2回測ってその平均値を記録してください。血圧手帳やアプリに記録を残しておくと、医師が治療の必要性や薬の調整を判断するのに大切な情報になります。
「血圧」の異常値・再検査基準と内容
健診で血圧が高いと指摘された場合は、まず家庭血圧を数日から1〜2週間程度記録し、近くのクリニックや病院(内科や循環器内科)に相談しましょう。家庭血圧は高くないのに診察室で計測したときだけ高い「白衣高血圧」や、診察室では正常でも家庭や職場で測ると高い「仮面高血圧」もあります。特に仮面高血圧は脳・心血管病のリスクが高いため注意が必要です。なお、上の血圧(収縮期血圧)が180mmHg以上、または下の血圧(拡張期血圧)が120mmHg以上で、強い頭痛、胸痛、息苦しさ、手足の麻痺、ろれつが回らない、意識がぼんやりする、視力低下などを伴う場合は、命に関わる危険があるため、すぐに救急受診を検討してください。

