加速し続ける社会への「問い」。起業家・坂木茜音がアートを通して表現する、効率化の向こう側

AIが生産性を劇的に向上させ、動画を倍速で視聴することが当たり前になった現代。私たちはかつてないほどの「速さ」の中に生きています。そんな効率至上主義の社会に一石を投じる個展が、2026年7月10日から、神奈川県横須賀市で開催されます。
仕掛けるのは、デジタル名刺「プレーリーカード」の共同代表としてForbesやPIVOTなどでも注目を集めた起業家であり、美術大学出身のアーティストでもある坂木茜音(さかき あかね)氏。
なぜ、スタートアップの最前線にいた彼女が、今あえて「遅さ」や「曖昧さ」をテーマに掲げるのか。本記事では、人生初の個展『昨日見た花の色は何色だったっけ』の見どころと、そこに込められた深いメッセージを紐解きます。
「美大卒の起業家」が辿り着いた、アートという原点
坂木茜音氏は、京都の美術大学で伝統工芸とアートを学び、クリエイティブディレクターを経てスタートアップを起業したという異色のキャリアの持ち主です。「プレーリーカード」という事業を通じて、コミュニケーションの効率化や利便性を追求してきた彼女。
しかし、その活動の根底に一貫してあるのは、社会に対する「問い」です。
「効率化や便利さを追求したからこそ、逆に人間らしい『曖昧さ』や『遅さ』が持つ価値に気づいた」と語る彼女が、事業という枠組みを超え、より純粋な問いを社会に投げかけるために選んだ手段が、今回の個展でした。
