〈業務用冷凍食品の概況〉
業務用冷凍食品の概況について、峠敏行執行役員食材流通ユニット長が説明した。25年度の惣菜市場は前年比3.7%増と堅調で、市場全体では好調を堅持も、業態間の格差は拡大の傾向にあるという。一方外食産業の市場動向変化としては、原料や人件費の高騰、飲酒の多様化などを反映し、金額と客数の乖離が広がっている。
こうした背景を受け、業務用冷凍食品事業の戦略としては、〈1〉顧客起点の商品企画(業態別ニーズに基づく課題解決と価値共創)〈2〉独自技術による価値創造(おいしさと簡便性を両立する技術革新と新たな価値創出)〈3〉外部環境変化への対応(資源制約・原料高騰・地政学リスクを踏まえた持続可能な商品開発)――の3点を軸とする。販売施策としては、業務用冷凍焼そば市場をリードするメーカーとして、独自技術を活用した本質的なおいしさを追求し、調理麺カテゴリーの価値向上と需要創出を通じて市場の活性化に貢献。深刻化する人手不足に対し、調理現場における作業負荷とコスト負担の軽減への貢献を目指し、水産資源を有効活用した商品提案を通じて持続可能な価値創出を推進していくという。
〈市場構成比の変化にあわせて商品投入と販売拡大を図る〉
主な新商品・リニューアル品としては、「直火炒めだしが効いた焼うどん(しょうゆ)」、「カニカマと彩り野菜のつまみ揚げ」を発売する。
スーパーのカテゴリ―別市場規模の推移では、米価高騰の影響から、調理パンと調理麺の実績が大きく伸長しており、同事業では市場構成比の変化にあわせて商品投入と販売拡大を図るという。「直火炒めだしが効いた焼うどん(しょうゆ)」のリニューアルでは、これまで焼きそば製品を主力に展開してきた同社だが、うどん製品についても強化する。製造を委託していた冷凍うどんを自社工場内に新たにラインを設け、内製化を実現した。内製化したことで、麺食感の経時変化が改善。時間が経っても麺のもちもち食感を長時間維持できるようになったことで、惣菜やホテルブッフェなどへの訴求を強化していく。売れ行き次第では、家庭用商品の開発も検討する。
直火炒めだしが効いた焼うどん(しょうゆ)
また「カニカマと彩り野菜のつまみ揚げ」は、当社独自の「新・ノンプリ製法」(衣付けした天ぷらを油調せずにそのまま凍結)を採用した、サクッとした食感に仕上げたつまみ揚げ。スーパー惣菜部門の人手不足は、専門技術が必要なため、年々深刻化しており、インストア製造の課題解決に向けて、業務用冷凍食品に期待が高まっている。製造過程で油調を行わない「新・ノンプリ製法」で、人手不足で継続が難しい「つまみ揚げ」の課題を解決した。その他の新商品については次号に詳報する。
カニカマと彩り野菜のつまみ揚げ
〈冷食日報2026年7月14日付〉

