職場の人間関係は、日々のモチベーションや業務効率を大きく左右する。しかし、どれだけ仕事が好きであっても、上司との相性や考え方のズレから「この人にはもうついていけない」と絶望した経験を持つ人は少なくないだろう。
実際に、上司のいる環境で働く500人を対象にした意識調査では、なんと91.0%の人が上司に対して「ついていけない」と感じたことがあると回答している。日常的なストレスに晒されている人がこれほど多いのは、一体なぜなのだろうか。
感情的な言動・不公平・責任逃れ
マーケティングコンサルティング会社のエムフロが運営する「Craudia採用サイト制作代行」が実施した調査によると、上司についていけないと感じた瞬間の第1位は「感情的に振舞う(24.0%)」であった。次いで、2位は「人によって態度を変える(16.4%)」、3位は「部下に責任転嫁する(10.4%)」と続く。
仕事の能力そのものよりも、感情の起伏、えこひいき、責任逃れといった「人間性」や「一貫性の欠如」に不信感を抱く部下が多い。SNS上でも、上司の予測不可能な態度に振り回される生々しい声が上がっている。
「昨日あんなに…ののしっといて…平気に…おはよう!言う上司ついていけない」
「上司が荒ぶっておりついていけない状態、明日必要なのか?な書類を用意しておくべきしておくべきなのか、でも何考えてるかわからんから書類にまとめられるのか?その考える時間がもったないないような気がして、イライラしながら誰にも声かけずドアをバターーーンと閉めて1人勝手に帰った上司まじでうざい話する?」
このように、上司の不機嫌や感情の起伏に部下が過剰なエネルギーを奪われている実態が浮き彫りになっている。
ランキングの2位となった「人によって態度を変える」では、お気に入りの部下を贔屓(ひいき)したり、立場が上の人には媚びて部下には高圧的に接したりする上司が挙げられている。これでは「努力しても公平に評価されない」「いざというときに守ってくれない」という不安や不信感に直結する。
また、3位の「部下に責任転嫁する」も同様だ。自分の指示ミスを認めず、都合の悪いことを部下のせいにする上司の下では、安心して働くことすら困難になる。Xでも、責任を放棄する上司に対する冷ややかな視線が確認できる。
「上司として責任を持つべき場面で逃げてしまうと、『この人にはついていけない』と感じてしまいますよね。信頼はそういう場面で築かれるものだと思います」
さらに、4位の「発言内容がすぐ変わる」、5位の「人の話を聞かない」といった言動も、職場に深刻な対話不全をもたらしている。
「関わらない」か「退職」か
ついていけない上司に対し、部下たちはどのような行動を取るのか。調査の結果、最も多かった回答は「できるだけ関わらない(38.2%)」であり、4割近くに達した。さらに、2位には「退職を検討する(22.0%)」が食い込んでいる。多くの部下は、上司との摩擦を避けるためにコミュニケーションを最低限にし、自己防衛を図っている。
「職場、業務内容的には今後も働けそうだけど、上司との関係構築が上手くいかないんだよな…根本的に体育会系だったり、世間一般に馴染んできた人達で、俺と共通するところが皆無だし、仕事が出来る人の視点をずっと突きつけてくるところがあって、そこついていけない事実に延々と精神削られる」
このように、精神的な消耗を避けるために物理的・心理的な距離を置くか、最終的に職場を去るという選択肢を選ぶケースが極めて多い。また、高圧的な上司に対しては「意見を言わない(3位)」という選択をする部下も多く、職場全体の意思疎通が完全にストップしてしまう危険性もある。
「あー、上司に自分のことしか考えられない人にはついて行けないので、辞めます!!って言ってみたい」
このような悲痛な叫びは、決して他人事ではない。

