自己免疫疾患「重症筋無力症の診断基準」は?医師が”他の病気との見分け方”も解説!

自己免疫疾患「重症筋無力症の診断基準」は?医師が”他の病気との見分け方”も解説!

重症筋無力症とほかの病気との鑑別方法

重症筋無力症とほかの病気との鑑別方法

症状の出方や日内変動の有無、筋電図や血液検査の結果を総合的に評価し、他疾患特有の所見がないかを慎重に確認します。

重症筋無力症と似ている病気

眼筋麻痺、四肢筋力低下、嚥下・呼吸障害をきたす疾患はすべて鑑別の対象です。代表的なものとして、神経筋接合部の異常で起こるランバート・イートン筋無力症候群、運動ニューロンが障害される筋萎縮性側索硬化症(ALS)、末梢神経が傷害されるギラン・バレー症候群や多発性神経炎、動眼神経麻痺、筋そのものが障害される筋ジストロフィーや炎症性筋疾患、甲状腺機能亢進症などの代謝疾患などが挙げられます。

重症筋無力症とほかの病気の鑑別方法

症状の特徴と経過、検査所見を組み合わせて評価します。まず、重症筋無力症らしい日内変動があるかを確認し、腱反射低下や感覚障害、筋萎縮の有無などから末梢神経疾患や筋疾患、運動ニューロン疾患などを除外します。さらに、自己抗体検査や反復刺激試験などで神経筋接合部障害を裏づけ、画像検査や血液検査で甲状腺疾患や筋ジストロフィー、ランバート・イートン筋無力症候群など他疾患特有の所見がないかを慎重に確認します。

重症筋無力症の診断までの流れと治療法

重症筋無力症の診断までの流れと治療法

重症筋無力症は、症状・検査結果から総合して診断され、その後、症状の重さ(重症度)や全身への広がりに応じて薬物療法や手術、リハビリテーションなどを組み合わせて治療方針を決定します。

重症筋無力症の初診から診断までの流れ

重症筋無力症が疑われる場合、まず問診と診察で、眼瞼下垂や複視、話しづらさ、噛む・飲み込む力の低下、四肢の筋力低下などの症状や日内変動の有無を詳しく確認します。そのうえで、血液検査で自己抗体を調べ、必要に応じて眼瞼の易疲労性試験、アイスパック試験、テンシロン試験、反復刺激試験、単線維筋電図などを行い、神経筋接合部の障害を客観的に評価します。さらに、胸部CTやMRIなどで胸腺腫や胸腺肥大の有無、甲状腺機能異常など合併症を確認し、これらの結果を総合して重症筋無力症かどうかを診断します。

重症筋無力症の受診サイン

まぶたが下がってきて片目または両目が開けにくい、物が二重に見える状態が続く、夕方になると症状が強くなり休むと少し楽になるなどの症状がある場合は受診のサインです。

また、話していると声がかすれてくる、噛む力や飲み込む力が弱くなり食事に時間がかかる、首や腕・脚の力が入りにくく疲れやすいだけでは説明できない筋力低下を感じるときも注意が必要です。これらの症状が続く、あるいは徐々に悪化する場合は、早めに神経内科など専門医の受診を検討してください。

重症筋無力症の治療法

症状の程度(重症度)や病型に応じて複数の方法を組み合わせて行います。まず、ピリドスチグミンなどのコリンエステラーゼ阻害薬で神経から筋肉への信号伝達を補い、筋力低下を改善させます。効果が不十分な場合や全身型では、プレドニゾロンなどのステロイド、シクロスポリンやタクロリムスなどの免疫抑制薬で自己免疫反応を抑える治療を行います。

重症例や急激な悪化時には、血液浄化療法や免疫グロブリン療法、生物学的製剤(モノクローナル抗体)などを用いることもあります。胸腺腫や胸腺の異常がある場合は、外科的に拡大胸腺摘除術を検討し、再発予防や症状の軽減を目指します。

配信元: Medical DOC

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