「緑内障と診断されたけど、これから毎月どのくらい費用がかかるの?」「点眼薬を一生続けなければいけないと言われたが、家計への影響が心配」といった不安を感じている方は少なくないのではないでしょうか。
緑内障は日本人の中途失明原因の第1位であり、40歳以上の約20人に1人が罹患していると言われています。長期にわたることが多いため、月々どのくらいの費用がかかるのかを早めに知っておくことは、治療を続けていくうえでも、家計管理のうえでもとても重要です。
この記事では、緑内障の点眼薬・定期検査・レーザー治療・手術にかかる費用の目安と、費用を抑えるために使える公的制度について解説します。

監修医師:
柿崎 寛子(医師)
三重大学医学部卒業 / 現在はVISTA medical center shenzhen 勤務 / 専門は眼科
緑内障の基本的な通院・治療費の目安
緑内障の治療は「点眼薬による眼圧管理」が中心です。安定期は2〜3か月に1回程度の定期通院が基本となり、眼圧測定・視力検査・眼底検査などが行われます。以下は3割負担(健康保険)の場合の標準的な通院費の目安です。
■ 定期診察+眼圧測定・費用の目安(3割負担):約500〜1,000円/回
・頻度:2〜3か月に1回程度
■ 視野検査(静的量的)
・費用の目安(3割負担):約870円
・頻度:年1〜2回程度
■ OCT検査(眼底三次元画像解析)
・費用の目安(3割負担):約600円/回
・頻度:3〜4か月に1回程度
■ 点眼薬(1種類)
・費用の目安(3割負担):約300〜1,500円/月
・頻度:種類により異なる
■ 点眼薬(2〜3種類)
・費用の目安(3割負担):約2,000〜5,000円/月
・頻度:重症度・薬の種類による
※上記はあくまで目安です。受診する医療機関や検査内容・投薬内容により異なります。
安定期で点眼薬1種類の場合、定期通院と薬代を合わせて月1,000〜2,500円程度が目安です。複数の点眼薬を使用する場合や、視野検査・OCT検査が重なる月は3,000〜6,000円程度になることがあります。また、薬の開始時期や眼圧コントロール不良例は検査の頻度が増える可能性もあります。
点眼薬の種類と費用
緑内障の点眼薬は症状や体質に合わせて複数の種類が使い分けられます。代表的な分類と月額費用(3割負担の目安)は以下のとおりです。
■ プロスタグランジン関連薬(第1選択)・代表的な薬品名:キサラタン・タプロス・トラバタンズ
・月額目安(3割負担):約300〜1,500円
■ β(ベータ)遮断薬
・代表的な薬品名:チモプトール・ミケラン
・月額目安(3割負担):約200〜700円
■ 炭酸脱水酵素阻害薬
・代表的な薬品名:エイゾプト・トルソプト
・月額目安(3割負担):約400〜800円
■ Rhoキナーゼ阻害薬
・代表的な薬品名:グラナテック
・月額目安(3割負担):約800〜1,500円
■ 配合点眼薬(2種類合剤)
・代表的な薬品名:ミケルナ・デュオトラバ
・月額目安(3割負担):約400〜1,200円
※上記はあくまで目安です。受診する医療機関や検査内容・投薬内容により異なります。
プロスタグランジン関連薬とは、目の中の液体(房水)が排出されやすくなるよう働く薬で、緑内障治療の第一選択薬です。副作用が少なく1日1回の点眼で効果が持続します。たとえば医療費が10,000円の場合、3割負担では3,000円の支払いとなります。後発医薬品(ジェネリック)が利用可能な薬剤の場合、費用を3〜5割程度抑えられるケースもあります。

