急性大動脈解離の症状が進行した場合の危険なサイン

急性大動脈解離が進行すると、意識障害や失神、血圧低下など命に関わる症状が出ることがあります。ここでは、急性大動脈解離の症状が進行した場合の危険なサインについて解説します。
意識障害
急性大動脈解離が進行すると、脳への血流が低下し、意識がぼんやりする、呼びかけへの反応が弱くなる、会話がかみ合わないなどの意識障害が起こることがあります。
また、脳へ向かう血管に解離が及ぶと、脳卒中のように片側の手足の麻痺やろれつが回らない症状を伴うこともあります。突然の胸痛や背部痛に意識の変化が加わる場合は、緊急性が高い状態です。
失神
失神は、急性大動脈解離で注意すべき危険な症状の一つです。強い痛みや血圧の急激な変化、心タンポナーデ、出血、脳への血流低下などによって、一時的に意識を失うことがあります。
一度意識が戻ったとしても、安全とは限りません。胸や背中の痛みに失神を伴う場合は、重い合併症が起きている可能性があるため、すぐに救急要請をしましょう。
血圧低下
急性大動脈解離は、血管の破裂、心タンポナーデ、重い大動脈弁逆流、臓器への血流障害などによって血圧が低下することがあります。血圧低下はショック状態につながることがあり、生命に関わる危険なサインです。
冷や汗、顔色不良、強いだるさ、意識が遠のく感じ、脈が弱いなどを伴う場合は緊急性が高い可能性があります。突然の胸痛や背部痛にこれらの症状がある場合は、自己判断で様子をみず、速やかに救急車を呼ぶことが大切です。
急性大動脈解離の症状に気付いたときの対処法

急性大動脈解離が疑われる症状がある場合は、自己判断で様子をみず早急な対応が必要です。ここでは、急性大動脈解離の症状に気付いたときの対処法について解説します。
すぐに受診すべき症状
突然の激しい胸痛や背部痛がある場合は、急性大動脈解離の可能性を考えて早急な対応が必要です。特に、引き裂かれるような痛み、今まで経験したことのない強い痛み、胸から背中や腹部へ移動する痛みは注意が必要です。
また、冷や汗、息苦しさ、吐き気、失神、意識が遠のく感じ、手足の麻痺、ろれつが回らない、足の冷感や痛みなどを伴う場合も緊急性が高い状態です。痛みが一時的に軽くなっても安全とは限らないため、自己判断で様子を見ないことが大切です。
受診先の選び方
急性大動脈解離が疑われる症状がある場合は、自分で病院を探して移動するのではなく、救急要請をしましょう。急性大動脈解離では、造影CT検査や心エコー検査に加えて、心臓血管外科や集中治療に対応できる体制が必要になることがあります。
特に、強い胸痛や背部痛、失神、麻痺などを伴う場合は、救急搬送によって適切な医療機関につながることが重要です。自家用車での移動は、途中で状態が悪化する危険があるため避けた方がよいでしょう。
危険な症状が現れたときの周囲の対処法
周囲の方が急性大動脈解離を疑う症状に気付いた場合は、まず救急車を呼びます。本人を無理に歩かせたり、自力で移動させたりせず、できるだけ安静にして待機します。
救急隊や医療者には、痛みが始まった時刻、痛みの場所、痛みが移動したか、失神や麻痺の有無、持病、服用中の薬などを伝えます。お薬手帳や健康診断結果が近くにあれば、持参できるように準備しておくと役立ちます。
本人が意識を失っている、呼吸が弱い、反応がない場合は、救急隊の指示に従いながら対応します。急性大動脈解離は時間が重要な病気のため、迷ったときは早めに救急につなげることが大切です。

