胃がんは初期段階では症状に乏しい病気です。そのため、異変を自覚したときにはすでに進行していて胃を切除しなければならなかったり、治療自体が難しかったりするケースが少なくありません。裏を返せば、早期発見さえできれば命を落とすリスクを下げることができます。
今回は現役医師の舛森(ますもり)先生に、放置しては危険な「胃がんの症状」から、予防法や発症リスクを下げる意外な食べ物まで詳しく解説してもらいました。

監修医師:
舛森 悠(YouTube医療大学)
2019年旭川医科大学卒業後、札幌にて初期研修をおこない、函館稜北病院総合診療科へ。北海道内の3次救急を担う救命救急センターなどを経て、現在は千葉大学大学院 医学薬学府 先進予防医学共同専攻 博士課程にて研究に従事。並行して北海道での地域医療に貢献し、登録者96万人を誇る「YouTube医療大学」を運営。一般社団法人とまりぎケア代表理事、総合診療専門医、新家庭医療専門医、認知症予防専門医、医師会認定産業医。
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編集部
胃がんは見つかりづらいと聞きますが、実際にはどれくらいの患者さんがいる病気なのでしょうか?
舛森先生
日本人の部位別がん死亡数によると、胃がんは男性で第3位、女性でも上位にランクインする、非常に身近で発見が遅れれば命に関わるがんです(※2024年のがん統計に基づく)。
編集部
男性では3位…。死亡数が上位という事実はとても怖いですね。
舛森先生
そうですね。しかし、希望もあります。早期胃がんに限れば5年生存率は95%と非常に高いのです。一方、進行してから見つかった場合、5年生存率は約10%まで激減してしまいます。早期発見と、進行後の発見でここまで生存率に差がありますから、いかに早く見つけるかが重要かお分かりいただけると思います。
胃がんの半数以上は「無症状」で発覚
胃がん予防に関係?
編集部
では、早く見つけるための初期症状について教えてください。
舛森先生
実はここが一番厄介なところです。放置しては危険な症状として、あえて先にお伝えしたいのが、「全然関係ない症状(無症状)」なんです。
編集部
無症状? どういうことでしょうか。
舛森先生
胃がんが見つかったきっかけの半数以上は、検診や別の病気の精査などで“偶然”見つかったものといわれています。たとえば、糖尿病など胃がん以外の診察目的で病院に通っている人がたまたま胃カメラを受けたら見つかった、というパターンです。つまり、半数以上の人は「無症状」の段階でがんが胃に潜んでいます。ここはどうしても強調しておきたい事実です。

