放送中の連続テレビ小説「風、薫る」(NHK総合ほか)に主人公の1人、大家直美役で出演している上坂樹里へのインタビューを紹介する。
朝ドラ「風、薫る」とは?
大関和と鈴木雅という実在した2人のトレインドナース(正規に訓練された看護師)をモチーフにした朝ドラ。激動の明治時代、まったく違う境遇に生まれ、それぞれ生きづらさを感じていた2人の女性が、未開の看護の道を切り開いていく姿を描く。「あなたのことはそれほど」「病室で念仏を唱えないでください」「くるり~誰が私と恋をした?~」などの連ドラで知られる吉澤智子さんが脚本を書き、Mrs. GREEN APPLEが主題歌「風と町」を歌う。第17週「脈動」では、実の母だとわかった余命わずかな柳川文(内田慈)を直美が献身的に看病し、思い出の地・熱海に案内して最期を看取る様子が描かれた。
朝ドラならでの役との一体感
――撮影が始まって約1年ほどかと思いますが、ここまで直美を演じてきての率直な感想と、心に残ってるシーンや難しいと感じたシーンを教えてください
「最初の頃は直美の言動でわからない部分が多かったのですが、りんを含むいろいろな人と出会うなかで直美の内面が変わっていき、演じている私自身もその変化を感じられています。1年という期間、1つの役を演じてともに成長できることは、朝ドラならではです。印象に残っているのは、直美の実の母親である文とのシーンや、小川吾郎(甲斐翔真)とのシーンです。初めの頃の直美からは想像もできない新しい世界に飛び込んでいく週でしたので、とても印象深いです」
――どんな場面で直美の成長を実感しましたか?
「直美は、どんな困難な状況にも立ち向かう強さが最初の頃からありますが、看護婦として働くなかで、その強さの表現の仕方が変わりました。誰にでも突っかかるのではなく、患者さんをはじめ、誰かを救いたいという他者を思う気持ちが強くなったところに成長を感じます。ほかにも、素直に感謝を伝えられたり、人当たりが丸くなったところにも感じますね」
――1年間走り抜けてきて、直美という役との出会いについて一番強く感じていることは?
「1年間という期間、1つの役を演じるのは初めてなので、一段と直美という役が愛おしく思えてきます。最初の頃は自分目線で台本を読んでいたのですが、途中からは直美として読み込めるようになったのが大きく変わったことだと思います」
――そういう感覚は今まであまりなかった?
「今まであまりなかったので、すごく不思議な感覚です。それこそ吾郎や文とのシーンも、自然と台本に書かれている表情が出るようになったり、直美として内から出てくる何かがあって、その感覚は今回が初めてです」

