朝ドラ「風、薫る」“直美”上坂樹里【インタビュー】文(内田慈)=母親の設定「台本を読むまで知らされておらず、ビックリ」

朝ドラ「風、薫る」“直美”上坂樹里【インタビュー】文(内田慈)=母親の設定「台本を読むまで知らされておらず、ビックリ」

視聴者からの「直美さん」呼びに感激

――朝ドラ出演への反響で印象的なことは?

「放送が始まってから毎日のように、朝ドラを見てくださっている方からメッセージが届いたり、知り合いからも毎日見てるよという連絡をいただけることがうれしいです。SNSの反響で変わったと思うことは、違うお仕事の投稿へのコメントで『樹里ちゃん』ではなく『直美さん』と呼んでいただけることで、とてもうれしいです」

――朝ドラの主人公とほかの仕事との違いを感じたのはどんなことですか?

「毎朝8時の本放送の時間は、スタジオ収録の支度時間なのですが、スタッフの皆さんと一緒に放送を見ながら、『自分は朝ドラに出ているんだな』と毎日感動しています」

――帝都医科大付属病院で女郎の夕凪(村上穂乃佳)を看護するエピソードで「店に戻っても地獄だし逃げても地獄」とのセリフがありました。そうした当時の女性たちが置かれていた現状に対してどんな印象を持ちましたか? また、そういう撮影を経て上坂さんが学んだことや演技にどう生かしたのかお聞かせください

「自分の母親と同じ女郎という立場である夕凪の生き方、考え方に触れたことで、母親に抱いていた憎しみに近い気持ちが少しずつ変わっていきました。産んでくれたことへの感謝が芽生え、夕凪のような女郎たちがどれほど生きづらい立場に置かれているのかを理解し、それに対して自分が何もできない不甲斐なさを感じました。さまざまな思いに揺れましたが、直美は看護婦として堂々と構えて看護しようと心がけました」

実母・文との別れ、美津、吉江先生との“親子”関係

――第17週「脈動」では、文が実の母親と知り看護婦として、娘としてその最期を見送りました。この週の脚本を初めて読んだ時の感想をお聞かせください

「私はこの週の台本を読むまで文が実の母親だと知らされていなかったので、とても驚きました。文とは第6週『天泣の教室』第27回(5月5日放送)の、美津(水野美紀)が瑞穂屋の店頭で琴を弾いてるシーンで共演しましたが会話はなく、その時は何も知らなかったので、もう1度見返したくなりました」

――第85回では、美津から「2人目の母」と言われた直美が涙する場面がありました。孤児だった直美が急に母親2人に恵まれた時の、美津への思いをお聞かせください

「一ノ瀬家に一緒に住まわせてもらう時点で感謝の気持ちはありましたが、第17週の文とのシーンが終わって、美津と縁側で話して、我慢していたものが一気にあふれ出た時に、人生の経験値が違うからこそ言葉の重みをすごく感じました。りんや周りの人たちからも支えられる描写がこの週は多いですが、そのなかでもやはり美津の存在は直美にとってとても大きく、もう1人の母だと言ってもらえたことは、素直にうれしかったです」

――孤児の直美を養育してきたキリスト教の牧師・吉江善作役で出演され、2023年に放送された特集ドラマ「生理のおじさんとその娘」でも親子役を演じた原田泰造さんとはとても息が合っていたように見えました

「吉江先生と直美は血はつながっていませんが、親子のような空気感でした。前回の作品からすごくご縁を感じていますし、とても安心感がありました。吉江先生との場面は、日が空いて撮影していたので、原田さんとはいつも久しぶりにお会いする感じでしたが、その度に『ちゃんとご飯食べてる?』『何時間寝てるの?』と気にかけてくださって。本当に優しい方でその温かさに救われています」

――文を亡くした直美には、今後変化が現れますか?

「文の看護を経て、実の母親を見つけられたことは、直美にとってとても大きなことです。それに加え、長屋のトヨ(松金よね子)とのくだりでは『お金がないから医者なんて呼べない』と言われたり、夕凪からの『こんなに人に優しく看護してもらうの初めてだ』という言葉もありました。いろいろな人への看護を経て、直美のなかの『助けたい』の正体がわかったと同時に、自分がすべきこと、したいことが派出看護だと確信したことは、文との出会いが大きなきっかけになったと思います」

配信元: iza!

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